配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1987年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1985年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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研究概要 |
新設期にある本学附属病院の開設直後の医療活動が, 地域社会に及ぼす影響を客観視するための多角的な調査を60年度より経年的に行った. 前提として医療の質的評価は, 効果, 効率とともに, 受益者の満足度に帰着されると考えた. 本年度は調査研究の最終年度として, 特に受診者の満足度を中心に調査し, 従来の量的な調査項目と整合的に分析を行った. 1.地域医療資源としての附属病院の位置 医師, 看護婦にみる人的資源, 血液需要量にみる診療活動の拡大を客観視し, 地域医療に占める割合の拡大と定常化を客観視しつつある. 2.受診者動向にみる附属病院の位置 本院受診者は, 開院当初にはその60%が大学周辺地域からの受診者で占められていた. その後経年的に遠隔地からの受診者が増加, 基幹施設としての位置を占めつつある. 診療効率を示す平均存院日数は経年的に延長の傾向にあるが, 遠隔地からの受診者にその傾向が強い. この点と患者調査による地域医療機関からの紹介患者と比紹介患者との間に相似する傾向が認められるなど今後の病院運用計画策定に, 地域医療との緊密性を促す資料を得た. 3.附属病院の診療に対する患者の満足度 受診患者に対して, 受診時の病状の認識度, 医師ー患者関係の期待, 満足度, 臨床実習教育に対する意識, 待ち時間, 検査, 治療への期待, 満足度を調査, 大学病院特有の問題の客観的認識を試み, 分析中である. 4.医療情報部の学内設置 病院事務の合理化をはかるとともに, 以上のごとき病院機能評価を恒常的に行うことにより質の高い病院運用が可能となる. 本研究成果を学内へ3年間にわたり過程的に広報, 病院管理=情報管理の重要性を解いた結果, 学内的に医療情報部の設置が実現した.
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