研究課題/領域番号 |
60480516
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
坂井 俊之助 金沢大, がん研究所, 助教授 (90092783)
|
研究分担者 |
早川 純一郎 金沢大学, 医学部, 助教授 (50110622)
佐藤 博 金沢大学, がん研究所, 助手 (00115239)
田中 淳之 金沢大学, がん研究所, 助教授 (60019875)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | MHC / 補体 / 制御系蛋白 / 遺伝子欠損 / 致死性 / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
生体防禦機構の1つである補体系の機能の中心をなすC3コンベルターゼ系の制御系蛋白であり、かつまた免疫貧食反応に重要な補体レセプターの遺伝子クローニングとその発現機構の解明を最終目標とした。遺伝的純化の面からマウスを実験材料とし上記目的のために1)補体レセプターの最も重要な成分,CR-1の単離,抗体,特にモノクローナル抗体の開発を行い、CR-1は分子量約20万の1本鎖蛋白であること,ウサギで特異抗体が作製できたこと,CR-1の活性阻害活性をもつ単クローン抗体と、阻害活性を有しない単クローン抗体を開発した。2)次にCR-1の遺伝子座が、やはりC3コンベルターゼ系の制御系蛋白であるH因子構造遺伝子座に近接して存在することを上記抗血清および、新たに開発したBALB/Cを遺伝的背景にもつH因子アロタイプに関するCangenic系マウスを用いて解明した。またH因子遺伝子座はマウス第2染色体上に存在するHC遺伝子座と17センチモルガン単位の位置に存在することを明らかにした。しかしH因子アロタイプCongenic系での器量では、H因子構造遺伝子座は、マウス血清蛋白Sas-1のアロタイプ遺伝子座に近接して存在することも明らかになった。Sas-1は第1染色体上に存在するので更に解明が必要と考えた。上記諸点および更に遺伝子解明のため遺伝子クローニングが今後必要である。C3コンベルターゼ系の構成成分のうちC4はMHC内のS領域に存在し、重複遺伝子座であるが、日本産野生マウスに起原をもつ、H-2Congenic系の中に、ホモ致死遺伝子をもつ系を発見し、致死性遺伝子の本体の解明を遺伝子工学手法で解析した。ホモ致死性マウスではS領域内のC4遺伝子と、21-ハイドロキシラーゼの2つの遺伝子のうち1つが欠損することを明らかにした。しかし致死性にC4及び21-ハイドロキシラーゼのいずれか、あるいは欠損した他の部分のDNA配死が関係するか、トランスジュニックマイス作製により更に解明中である。
|