研究課題/領域番号 |
60490005
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平野 敏右 東大, 工学部, 教授 (70007615)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | ガス爆発 / 火炎の加速 / 乱流予混合火炎 / 乱れの増幅機構 / 火炎伝ぱ / 非定常火炎 |
研究概要 |
ガス爆発時の火炎の加速現象のうちで、主要なものであるにもかゝわらず解明が遅れている、壁面から離れた位置での火炎の乱れの発生から加速に至る現象について調べ、次のような成果を得た。 1.ガス爆発時において火炎が加速する状況として代表的な、火炎付近のせん断流および火炎に垂直な方向の変動流を発生させるため、特別に設計した流路形状を有する火炎伝ぱ実験装置を製作し、これを用いて予混合伝ぱ火炎に乱れを発生させ、発生した乱れが変化してゆく様子を高速度シュリーレン写真に記録し、観察した。また燃焼室内の圧力変動も同時に記録した。 2.高速度シュリーレン写真をフィルム解析機と計算機を併用して解析し、圧力変動の記録と比較することにより、火炎の加速あるいは減速が圧力変動と密接な関係にあることを明らかにした。 3.いくつかの異なった条件における乱流予混合伝ぱ火炎の挙動を整理することにより、火炎の乱れが火炎付近の流れの様子に強く依存することを明らかにした。火炎が加速するような流れの場では、火炎の全体的な伝ぱ方向に垂直な部分において、急激な乱れの発達があり、火炎が減速するような流れの場では、乱れが抑制されるばかりではなく、乱れのスケールが小さくなることを示した。これらの結果は、詳細な部分を除けば、計算機シミュレーションの結果とよく合う。 4.ガス爆発時の圧力上昇におよぼす火炎の加速の影響を考慮に入れた予測プログラムを用いて、ガス爆発時の圧力=時間線図を計算した。この計算により、火炎に乱れが発生することを考慮すれば実際のガス爆発時の圧力=時間線図に近いものが得られること、火炎に乱れが発生すると、最高到達圧力は高く、それに達する時間は短くなることなどを示した。
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