研究課題/領域番号 |
60490014
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
佐藤 公行 岡山大学, 理学部, 教授 (10032822)
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研究分担者 |
高橋 裕一郎 岡山大学, 理学部, 助手 (50183447)
中原 清士 岡山大学, 理学部, 助教授 (90032797)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1985年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 光合成 / 光化学系II / 反応中心 / 酸素発生 / 電荷分離反応 / クロロフィル / キノン / フェオフィチン / 光化学系【II】 |
研究概要 |
光合成の光化学系II反応中心は(I)分子量約50および4.0kDaのクロロフィル結合性ポリペプチド(それぞれpsbBおよびpsbCの産物)、(2)分子量約30kDaの2種のポリペプチド(psbAおよびpsbDの産物)および、(3)チトクロームb-559のα-およびβ-サブユニット(psbEおよびFの産物)で構成されている。本研究では、 1.葉緑体チラコイド膜のジギトニン軸出物のDEAE+トーヨーパールを用いるイオン交換クロマトグラフィーによって、光化学系II反応中心複合体を高度に純化する方法を開発した。 2.上記の操作をpH6.0で行うことによって、前述の6種のポリペプチドに加えて、33kDaの膜表在性ポリペプチドを保持し、反応中心当り約4.0個のMn原子を結合した光化学系反応中心複合体を単離することに成功した。この標品は光化学系II反応中心本来の電子供与体である水分子が利用でき、酸素発生能を持っており、最も単純な光化学系II標品であることが明らかになった。 3.光化学系IIに富んだ膜標品のトリトンx-100抽出とイオン交換クロマトにより、psbAの産物(D-1蛋白)、psbDの産物(D-2蛋白)およびチトクロームb-559からなる複合体を単離し、これがフェオフィチンa2分子当り4-5分子のクロロフィルム、約1分子のβ-カロチンおよび1-2分子のチトクロームb-559ヘムを持っていることを明らかにした。この複合体は定常光照射で可逆的なフェオフィチンアニオンの光蓄積の治性を示し、また、ピコ病光パルス照射によってP-680とフェオフィチンとの間の電荷分離の活性を持っており、光化学系II反応中心の初期電荷分離の場を含むものであることが明らかにされた。
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