研究概要 |
パーソナルコンピュータに市販のデータベース用ソフトウェア『INFORMIX』(アスキー社)を用いて, パーリ語文献(今回はVibhangaとVibhangaatthakath#)の有効なデータベース化について研究した. 研究は主に, 入力方法と検索方法とINDEX作成方法について検討した. 入力方法については, 現存のテキストをそのままの形式で入力保存することを原則とした. 従って, テキストの頁・行を単位として入力する方法を採り, パーリ語の文単位や単語単位の入力法にしなかった. これは, 現テキストのレファランスがデータベースにおいても可能とするためである. 入力文字については, パーリ語のローマ字表記が現存のJIS規格キーボードでは不足するので, その点を, 長音表記は単音二語に置換するなど工夫した. 外字作成法は入力タッチも複雑になるので採らないことにした. データの検索法については, 『INFORMIX』の出力形式を自由設定するプログラム, ACEを用いて, 指定する言名, 章名, 頁行, 本文を自由に検索するよう, エディタを用いて "KENSAKU"という構文を作成した. これによって, テキストの頁のレファランスも可能であるし, 同時に単語の用例検索, パラレルパッセジの検索も容易になった. INDEXの作成法については, 保存されたテキストをそのまま使ってINDEXを直ちに作る方法を考えたINDEX作成には, 一単語ごとの入力が一番よいが, それは, 入力データの再活用が出来ないので採らなかった. ワイルドカードを用いた, 単語の検索によって得られた単語と頁行を一時ファイルに納め, そのファイルから単語順に並べて取り出す方法と採ることにした. 但し, 単語順は, パーリ語の単語順に出来ないので, 単語を置換せねばならない. また, すべての単語の検索を自動化するところまで至っていない. これらの点は今後の課題である.
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