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日本呉音の歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60510219
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 国語学
研究機関筑波大学

研究代表者

林 史典  筑波大学, 文芸言語学系, 助教授 (30009617)

研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード日本呉音 / 清音 / 濁音 / 母音的特徴 / 曽摂 / 過摂 / 上声 / 去声 / 核母音 / 中国字音 / 韻尾 / 外転 / 内転 / 摂 / 漢音系字音
研究概要

法華経の伝統的読誦音を示す歴史的資料を中心に、日本字音資料を広く調査し、綜合的に考察することによって、概略以下のような諸点を明らかにした。
1 日本呉音は、中国原音の宝清・次清字を清音として、また、全濁字を濁音としてよく保存しているが、特に原音の全清・次清字が濁音で現れる比率は見かけ以上に低く、また原音の体系に矛盾する例も特定の声母への偏りを示していない。これは、日本字音における濁音のあり方が特定の音声的条件に左右されていないことを意味している。
2 中国原音の音節核を中心とする母音的特徴は、日本字音における第1拍目の母音に反映されるが、その現れ方は韻尾ときわめて密接な関連を有している。この点に着目すれば、中国原音との関係を類型的に解釈することが可能であり、この母音的特徴の現れ方から見て、-ng´〜-k´を-ng〜-には類似した行動を示し、-m〜-pは-n〜-tと行動を等しくするなどの諸点が一層鮮明になる。このような観点はまた、曽摂入声の-iki型は通摂入声の-1ku型との相関において成立した型であり、過摂に認められる-iu型や通摂の-iu型に誘引されて成立した型である等の解釈を可能にする。
3 日本呉音の古資料には上声を示す文字が少いことから、日本呉音の声調を三声の体系とみなしたり、上声を去声から分出したものとみなしたりする解釈があるが、上声と去声は、『蒙求』等の漢音系字音資料においても混乱する傾向を有し、この点に関しては、日本語のアクセント体系をもふまえた、より広い角度からの検討が不可欠である。

報告書

(2件)
  • 1986 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 林 史典: 東洋大学日本語研究. 1. 27-38 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 林 史典: 筑波大学文芸言語研究 (言語篇). 11. 53-65 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 林 史典: 筑波大学 文芸言語研究 (言語篇). (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Chikafumi Hayashi: "On Sei(@) and Daku(@) of Japanese Go-on" Toyo University Nihongo-kenkyu. 1. 27-38 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Chikafumi Hayashi: "Some Remarks on 'Nuclear Vowels' of Japanese Go-on" Studies in Language and Literature. 11. 53-65 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Chikafumi Hayashi: "A remark on Tone of Sino-Japanese" Studies in Language and Literature. (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 林史典: 『文芸言語研究』言語篇(筑波大学文芸言語学系). 11. 53-65 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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