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近代文学の生成と出版ジャーナリズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 60510228
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 国文学
研究機関京都大学

研究代表者

平田 由美 (1986)  京大, 人文科学研究所, 助手 (60153326)

久保 由美 (1985)  京都大学, 人文科学研究所, 助手

研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード文壇 / 批評界 / 出版メディア / 読者層 / 文体 / 投書 / 文学論争 / 同人雑誌
研究概要

文学作品を文学的な生産物と考える時、その生産,流通,消費に関わる各項はそれぞれ、作家,出版メデイア,読者という要素にほぼ該当するが、これが一般消費財と異なる点は、批評という項目の存在である。枇評家は作家を見出し育成もするが、また逆に固髄な批評家が新進の作家をつぶすこともある。彼らは作品における文学理念をめぐって対立することもあれば、協調した動きを見せることもある。また批評活動はメディアの出版物に対する傾向や取り組みを方向づけることがあり、読者として読むべき作品を選択せしめる。これらは普遍的な現象ということができ、日本近代文学の生成期である明治中期もまたその例外ではない。本研究では従来の研究が取り落してきたこのような視点から、まず文壇と批評界との関係について、新聞・雑誌の文芸欄を中心とした評論や論争を収集しながら両者の動きを追いつつ、一方で読者の代表的な声ともいうべき投書欄に目を配り、享受者としての読者が前二者の動きにどう反応していたかを調査した。この結果、作家や批評家と特定の出版社や新聞社との結びつきが浮かび上がり、それが文学上の理念や主題、文体や作風などを同じくして、ある意味での派閥,流派を形成しつつある状況が明らかになってきた。今後の研究ではこれらの各派が日本文学史という大きな流れの中でどのように交流,交替し、展開していったかについて細かな論争などを跡づけながら考究してゆく。また今回の調査では、生産流通において、消費者である読者の果たした役割は分明なものとならなかったが、あらたに投書欄の調査に加えて、いわゆる同人雑誌をも対象に、一般読者の立場から作家の側へと一歩踏み出してしまった文学愛好家たちを、読者層のセンサーとして用いながら、この側面での研究を発展させてゆきたい。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 平田由美: 人文学報(京大). 59号. 37-52 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 平田由美: 文学. 54巻8号. 182-190 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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