研究概要 |
1.基本資料であるパリ奉行エティエンヌ・ボアロー編「パリ同業組合規約集」に収録された組合規約の中から大工職,絹織物集(8職種),毛織物業(5職種),麻物業(4職種),石工職,服飾業(12職種)の続解,訳,注解をおこない、それを基礎として、中世パリにおける同業組合制度の法的・制度的構造を析出した。 2.パリ高等法院の判決録,シャトレ裁判所の刑事裁判記録,諸主令などを資料として、中世パリにおける同業組合制度の動態を明らかにした。 3.1351年勅令の分析によって、いわゆる封建的危機を画期として中世的制度から近世的制度へと構造転換をとげる同業組合制度の歴史的変容の基本的方向を明らかにした。
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