研究概要 |
1、国内の主たる市・県における行政改革実態の調査行政改革の主内容として、自治体の行政機構の改変を打出した国内の主たる市・県--熊本市,広島県,豊田市,仙台市,旭川市,--に、その内容と改革実施方法についてヒアリング調査を行う。様々の情報・文献により、これらの市・県が抜本的な機構改革に着手する旨を見聞したのであるが、調査した結果、いずれも、出先機関の統廃合か、本庁内の小規模(部・課・係の縮小)改変に止っていること、その改変が人員削減・事務減量を直接の目的として、必ずしも行政需要の変化に対応する行政合理化の論理を内在したものではないということ、従って、理念・哲学が明確でないということ、などが判明した。 2.水戸市の行政機構改革の追跡調査地元水戸市の行政機構改革は、昭和55年頃から着手され、10年計画の下に毎年度、小規模改変が進められてきている。これまでの経緯を丹念にフォローし、そこにどのような改革の論理--特殊と普遍--が貫徹しているかを考察した。計画と実施成果の分析の途次であるが、地方中核都市の自治行政機構のあり方に興味ある提起を投げかけていると考える。即ち、一点集中から多元的自立へ、機構と機能を再編成(一見分散化)していることである。多元的な地域拠点主義の理念の下に、該地区の住民自治化を促す方向で行政機能・機構が分散化しているのである。この点の総括と評価を本研究の最終課題として設定し、現在追求中である。 3、内外のローカル・ガバメントに関する文献収集新自由主義を基礎とする国家再編がサッチャーリズム,レーガノミックスなどのネーミングで捉えられているが、その内実として地方政府のあり方の再編を究明するために関連文献を収集。
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