研究概要 |
昭和60.61年度の2年間において、価格決定について、次の事項に重点をおいて研究を行ってきた。 1.価格決定に関連する内外の文献を読破すること。外国文献は主にアメリカであったが、イギリス,カナダもある。国内文献は経済関係が多く、経営,会計はほとんど存しなかった。この成果は、『現代の価格決定実践-アメリカ,カナダの実態調査から-』で発表した。 2.わが国上場企業の実態調査を実施し、あわせてその分析を行った。郵送企業740社中回答企業394社(53.2%)と高い回収率であった。その結果、数々の新事実を発見することができた。そのため、この結果をいろいろな角度から分析し、発表した。まず、全般的分析は、『わが国の価格決定に関する実証的研究-アメリカ,カナダ企業との対比において-』で行った。次に、その要約と新事実の発見を、『わが国の価格決定実践』で発表した。更に、実証的研究の必要性を学会報告の場で立証し、価格決定とからめて、『変革期における管理会計研究の方法』を発表した。 3.ソフトウェア価格決定の機構を研究し、その成果を発表した。ソフトウェア価格決定を研究するには、その前提としてソフトウェア原価計算を研究する必要があり、昭和60年度はその研究を行った。その基礎の上に、『ソフトウェア価格決定の機構』を発表し、世に問うた。
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