研究課題/領域番号 |
60540152
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
江里口 良治 (1986) 東大, 教養部, 助手 (80175231)
野本 憲一 (1985) 東京大学, 教養学部, 助手
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研究分担者 |
加藤 万里子 慶応大学, 理工学部, 講師 (50185873)
斎尾 英行 東京大学, 理学部, 助手 (10162174)
野本 憲一 東京大学, 教養学部, 助教授 (90110676)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 超新星爆発 / 元素合成 / 星の進化 / 白色矮星 / 中性子星 / 近接連星 / 回転星 |
研究概要 |
1.大質量星の進化を詳細な核反応ネットワークとともに解くことが可能となり、8Mo〜25Moの星の進化を超新星爆発直前まで計算した。その結果、8Moと3.3Moのヘリウム星の鉄のコアは1.6Moと1.2Moとなった。1.2Moという小さい鉄のコアができたことは重要である。重力崩壊で生じた衝撃波はミリ秒のスケールで外層を吹き飛ばしうるからである。また10-12Moの星ではネオン燃焼層が外から中心に向かって伝わっていくが、電子捕獲が重要な役割をする。10-11Moの星ではネオン燃焼が爆発的になると予想される。これらのモデルは超新星の大気モデルを提供し、観測と比較可能となる。 2.Ia型超新星の白色矮星モデルにより、炭素燃焼での元素合成から、スペクトルや光度曲線、X線放射といった観測と比較して良い一致をえた。問題は、そのIa型超新星となる連星系が何かということにある。球対称の場合には、C+O白色矮星の合体での物理流入の影響として調べた。その結果は、物質の降着率が2×【10^(-6)】Mo【y^(-1)】以上の場合、炭素のフラッシュが外から中心に向かって進行し、超新星爆発をおこすことなく中性子星を形成する。さらには球対称からずれたC+O白色矮星の合体過程も調べた。その結果わかったことは、これまでに指摘されていた重いディスクの形成がエネルギー的に不可能であることが示されたことである。また物質の流入と重力波の放出による連星系の星間距離の変化を考えると、物質は系外へ、角運動量を持って流出することになり、連星は合体する。しかしこの合体で達しうる最大の密度は超新星爆発をひきおこすほど高くはなりえないことがわかった。 3.連星を含めた非球対称星の内部構造をより現実的な状態方程式を用いて求めるための計算機コードの開発は、熱的なる午面環流を取り入れて計算できるところまで進んだ。
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