研究課題/領域番号 |
60540159
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
稲垣 省五 京大, 理学部, 助手 (80115790)
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研究分担者 |
石沢 俊亮 京都大学, 理学部, 助教授 (10025398)
加藤 正二 京都大学, 理学部, 教授 (80011534)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 恒性系力学 / 球状星団 / Post-collapse Evolution |
研究概要 |
球状星団のコアは、二体の重力的相互作用の結果、どんどん収縮し高密度になることが知られている。コアの密度がある程度以上高くなると、他の相互作用も重要な働きをするようになってくる(このphaseの進化をpost-collapse evolutionと呼ぶ)が、その影響を調べることが現在の天体物理学の一つの重要な問題になっている。 この研究では星を質点として取扱い、星が有限の大きさを持つときに重要な二体潮汐相互作用などは無視した。 昭和60年度はN体数値実験をしてコアの進化を調べた。コアが十分収縮しコア中で硬連星ができ、周囲の星と相互作用するようになるとコアの収縮は止まり、逆にコアは膨張を始める。しかし硬連星の結合エネルギーが大きくなりすぎると、相互作用の結果、連星はコアから飛び出すのでコアはまた収縮に移る。するとコアの密度が高くなり、また硬連星ができ、コアは膨張する。このように、コア密度の振動は硬連星の活動によることが分かった。 昭和61年度はN体コードのベクトル化をケンブリッジ大学・天文学研究所のS.J.Aarseth博士と共同で行った。その結果、N体コードでの計算が10倍以上高速に行うことができるようになった。 N体数値実験が従来より高速にできるようになったとはいえ、まだまだ多大の計算時間を必要とするため、あまり長い時間に渡って進化を追うことができない。そこで簡単なコアのモデルをつくり、コアの長時間の進化を追うことを試みている。コアの中で硬連星のできる確率や、硬連星が周囲の星と相互作用する確率、エネルギー発生率は分かっている。これらを使い、コアの進化を追うモデルをつくることを現在試みている。この研究は現在進行中で、まだ結論はでていない。
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