研究課題/領域番号 |
60540206
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松山 奉史 京大, 原子炉実験, 助手 (50027463)
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研究分担者 |
山岡 仁史 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (80026004)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ポリハロゲン化ビニル / ポリアセチレン / ジアセチレン / ポリジアセチレン / トポケミカル固相重合反応 / 高分子単結晶 / 結晶相転移 / 色相転移 |
研究概要 |
1.非線形擬粒子ソリトンが主役を演ずるポリアセチレン膜(PA)の動性を精密に測定するためには高純度試料の調製が不可欠である。ジアセチレン(DA)から得られるポリジアセチレン(PDA)はPAへ転換可能な原料物質であると同時PA類似のΠ電子共役構造を持つ一次元鎖で、しかも完全性の高い巨視的な高分子単結晶として得られるのでPAのプロトタイプとしても重要である。本年度は側鎖にカルバゾール環を含むDA(DCH)からPDAをえ続いてPAとするために、Γ線照射によるDCHのトポケミカルな固相重合機構を相転移の視点から追跡して以下に述べる知見を得た。 2.DCHモノマー単結晶は無色透明で148Kに固有の結晶相転移があり、1.2kcal/molの転移熱を伴う。モノマーの積層方向はb軸で、低温相では4.20【A!°】、高温相では4.54【A!°】である。DCHは結晶構造上からは高分子単結晶になり得ない条件下にあるが、Γ線照射によって重合反応は完全に進み重合方向であるb軸は4.87【A!°】になる。反応が進行する原因は、照射の途中で結晶がモノマーマトリクスから反応性の高い高分子単結晶マトリクスへ不連続に相転移することによる。この相転移は、固溶体としてモノマー格子中に生成された高分子に歪みエネルギーが蓄積され、この歪みエネルギーがモノマーの格子エネルギーを超える点で起きる。歪みエネルギーが蓄積されていることは生成高分子がモノマー結晶の高温相で青色、低温相で赤色になること、モノマーの結晶相転移点が高分子の生成に伴って148Kより低温側に移動し同時に転移熱が減少することから支持される。 3.本研究は純粋PAを得ることが目的であるが、DAにおける固相重合機構、相転移機構が明らかになれば、高強度・高弾性材料、高電導材料、非線形光学素子など、望む物性を備えた新素材をデザインし反応を設計するための指針が得られるものと期待される。
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