研究課題/領域番号 |
60540467
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
安部 真一 熊本大, 理学部, 助教授 (90109637)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 細胞培養 / 精子形成 / 減数分裂 / イモリ / アフリカツメガエル / べん毛 / 先体胞 |
研究概要 |
筆者は、これまで精子分化の調節機構を明らかにするために、in vitroで精子分化を実現すべく努力してきた。そして、これまでに、単一のイモリ第一精母細胞が2回の減数分裂を経て、4個の丸い精細胞になり、べん毛や先体が形成され、さらにその核が伸長するまで分化する系を確立した。しかし、精子形成をin vitroで解析するうえで望ましい事は、いくつかの種で培養系を確立することである。なぜなら、種によって精子の形は千差万別であり、どのようにして種特異的な精子の形ができるのかをしらべるには異なる種の分化系をin vitroで比較研究することが望ましい。そこで、イモリと同じ両生類に属するアフリカツメガエルの精母細胞の培養を試みた。その結果、第一精母細胞は2回の減数分裂を完了し、精細胞にはべん毛,先体胞が形成され、さらにその先体胞は凝縮し、最終的に、丸い核を持ち細胞質の伸長した段階に迄達する。先体胞を持つ精細胞ではミトコンドリアが核膜に付着、集合している。又、第二精母細胞間期に一本のべん毛が形成される。減数分裂及び精子形成過程は高い効率で進行した。第一精母細胞はセルトリ細胞の有無に関係なく中期精細胞まで分化した。培養下での精子分化のタイムスケジュールを作製した。これで種特異的な精子形成のメカニズムをしらべるのに必要な条件である、同じ温度でしかも同じmediumで培養できる系が、イモリとアフリカツメガエルで準備された。イモリとアフリカツメガエルの培養系において、それぞれの種のin vivoでの精子形成の様式を反映して、精細胞に置けるべん毛の長さ、先体胞の大きさと形、ミトコンドリアの集合様式などいくつかの相違点が明らかになった。今後、イモリとアフリカツメガエルの精母細胞の培養系を用いる事によって、精子形成の調節機構が明らかになるものと期待される。
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