研究課題/領域番号 |
60540518
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
鉱物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鹿園 直建 東大, 理学部, 助手 (10011751)
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研究分担者 |
清水 正明 東京大学, 総合研究資料館, 助手 (50162714)
松本 良 東京大学, 理学部, 講師 (40011762)
島崎 英彦 東京大学, 理学部, 助教授 (50013751)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 鉱床 / 鉱脈鉱床 / 金銀鉱床 / 安定同位体 / 流体包有物 / 元素の起源 / 熱水変質 / Water |
研究概要 |
本研究の主な目的は、本邦の第3紀火山岩地域に分布する鉱脈鉱床の構成元素の濃集機構、生成条件の解明にある。この目的の為に、本研究では、多くの研究手法を取り入れ、様々な観点から研究の遂行を試みた。主な研究手法として、1.地質調査、2.鉱物学的研究、3.安定同位体の研究、4.流体包有物の研究、5.熱水変質の研究、を挙げることができる。 地質調査としては、本邦の代表的金銀鉱脈鉱床が多く分布する伊豆地方、福島県米沢地方の研究を行なうことができ、多くの新しい知見が得られた。鉱物学的研究としては、エレクトロンマイクロプローグを用いて、鉱脈鉱床産の主要な鉱石鉱物(例えば、自然金、閃亜鉛鉱)の化学分析を多く行ない、鉱床タイプに応じた組成の相違がはっきりした。安定同位体の研究として、本邦の主要な鉱脈鉱床産の硫化鉱物、炭酸塩鉱物の分析(主として硫黄,炭素,酸素)を行ない、鉱床タイプにより違いがみられることが明らかになった。流体包有物と熱水変質の研究は、主に伊豆半島の金銀鉱脈型鉱床地域を研究対象にして行ない、金銀鉱床を伴なう熱水系の特徴を明らかにすることができた。以上の成果を踏まえ、鉱脈鉱床の生成条件、生成機構、構成元素の起源に関するモデルの作製を行なった。 今後は、以上の研究を更に発展させ、モデルの検討を様々な観点から行なっていかなければいけない。本研究では、鉱脈鉱床の軽元素の起源は明らかにされたが、重金属元素に関しては未知の問題がいくつか残されている。この問題を明らかにするためには、理論的、実験的研究を更に続ける必要があろう。
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