• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ホランダイト型化合物の合成とキャラクタリゼーション

研究課題

研究課題/領域番号 60540521
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 鉱物学
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

大里 斉  名古屋工大, 工学部, 助手 (20024333)

研究分担者 牧 巖  名古屋大学, 工学部, 教授 (10024233)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードホランダイト型化合物 / クリプトメレン / 二酸化マンガン / 一次元トンネル構造 / ホストイオン・ゲストイオン / DTA・TGA / 充填率 / 合成
研究概要

ホランダイト型化合物の化学式は一般に$$A_x$$$$(M^(3+)M^(2+))_u$$M(^(4+)_(8-u))O_(16)$$(O≦x≦2)で表される。Mは酸素八面体内に位置し、複鎖を形成し、複鎖が4つつながり正方柱の一次元トンネルを形成する。このトンネル内の席は酸素六面体であり、大型の陽イオンA(K,Na,Baなど)が占める。この席は面共有のためイオンの反発力が生じ通常空席を伴っている。そのAイオンの詰まっている割合(100x/2)を充填率と呼んでいる。このAイオンはトンネル内を移動しやすくAイオンの伝導を利用した一次元イオン導伝体,トンネル内への吸着を利用した吸着材,放射性廃棄物であるCsなどの大型陽イオンをトンネル内へ閉じ込めるSYNROCなどへの利用が期待されている。本研究ではこの化合物の物性の基本となるトンネルの理解を深めるために、結晶を合成し、キャラクタリゼーションを行った。初年度は、MイオンにMnを、MイオンにBaの入ったホランダイト($$Ba_x$$$$Mn_8$$$$O_(16)$$)について結晶を合成し、その存在領域及び加熱変化を明らかにした。ホランダイトは天然には存在するが、末だ合成されていなかった。本研究でMn$$O_2$$-BaMn$$O_3$$擬二成分系の相関係を固相反応で調べた結果、1.23<X<1.36,500〜800℃の領域にホランダイト単一相が生成することを明らかにした。示差熱分析(DTA)によりトンネル内のBaの充填率の低いホランダイトは、クリプトメレンと同様その充填率が温度に依存すること、すなわち、充填率の高いもの程高温に安定であることを明らかにした。次年度は、クリプトメロン(Kx$$Mn_8$$$$O_(16)$$)の合成とトンネルからのKの溶出について検討し、Kの充填率とクリプトメレンの分解開始温度の関係を明らかにした。充填率100%のクリプトメレンは、温水中で2週間で約60%まで充填率が低下することを明らかにした。天然のクリプトメレンの充填率は50%近傍のものが多いが、地表水によりカリウムが溶出したものであろう。これらの知見はトンネルを理解する上で重要になるであろう。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 大里齊,伊藤憲治,杉村隆: 窯業協会誌. 94. 986-991 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hitoshi Ohsato: Mineralogical Journal In preparation.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 大里齊,須藤英一,杉村隆,牧巖: 窯業協会誌.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hitoshi Ohsato, Takashi Sugimura & Kenji Ito: "Phase Relation in the Pseudo-Binary System <MnO_2> - <BaMnO_3> and Thermal Behaviors of Synthetic Hollandite( <Ba_xMn_8O_(16)> ,1.23<x<1.36)" Yougyo-kyokai-Shi. 94. 986-991 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hitoshi Ohsato,: "Indexing of Hollandite <Ba_xMn_8O_(16)> (1.23<x<1.36)" Mineralogical Journal. In Preparation.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hitoshi Ohsato, Eiichi Sudou & Takashi Sugimura: "Synthesis of Cryptomelane and Change in K-ions Occupancy on Leaching with water" Yougyo-kyokai-Shi.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi