研究課題/領域番号 |
60550008
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
藤安 洋 静大, 工学部, 教授 (60022232)
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研究分担者 |
桑原 弘 静岡大学, 工業短期大学部, 教授 (60022141)
KUWABARA Hiroshi College of Engineering, Shizuoka University (60022232)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1985年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 超挌子 / 【II】-【VI】族化合物半導体 / ZnTe / ZnSe / ZnSSe / フォトルミネッセンス / ラマン散乱 / X線回折 |
研究概要 |
ZnTeSeS系【II】-【VI】族化合物半導体は可視域の発光ダイオード材料として有望であるが、P,n制御は容易でなくその利用は十分ではない。これらの超挌子はこの問題の解決に手掛りを与えるものと思われる。本研究では、ホットウオール薄膜作製法を用い、本研究室で考案したフリップ・フロップ(成長-中断)法で、GaAs(100)基板上に、ZnSe-ZnSSe及びZnTe-ZnSSe超挌子を作製し、X線回折、反射高エネルギ電子線回折、ラマン散乱及びフォトルミネッセンス(PL)測定より、これら超挌子の結晶学的性質及び電子構造を明らかにした。ZnSe-ZnSSe超挌子に関しては、【Z_n】【S_x】【S_(e1-x)】(X;0〜0.3)混晶薄膜の作製に成功し、ZnSe-ZnSSe超挌子においてX線回折で、CuKα1,α2の分離したサテライトパタンを観測した。又ZnSe-ZnS超挌子ではPLフオトンエネルギ(hDPL)の量子井戸依存性に関して、バンドオフセットとしてハリソンのデータを用い、歪みによりZnSのレベルが上昇し、バンドオフセット△Ecを0.1eVとすることにより、理論と実験の良い一致をみた。ZnTe-ZnSSe超挌子に関しては、挌子不整合が7%あるにもかかわらず、ZnTe(170【A!°】)-ZnSe(10【A!°】)超挌子において、CuKα1α2による分離したX線回折サテライトパタンを観測した。更にHeCd励起のPL測定において、初めてバンドギャップによる発光を観測した。又各種の厚さよりなるZnTe-ZnSe超挌子において、この発光は観測され、共鳴ラマン散乱においても同様な発光がみられた。このhDPLを歪みがバンドギャップとバンドオフセットに及ぼす影響を考慮して解折すると、この超挌子はタイプI'構造であることが分った。又ラマン散乱よりZnTe(5【A!°】)-ZnSe(5【A!°】)超挌子において、相互拡散は小さいことが分った。更にZnTe-ZnS超挌子においても、挌子不整合が13%あるにもかかわらず、X線回折のサテライト構造を観測し、ラマン散乱において折り返しモードを観測した。
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