研究課題/領域番号 |
60550027
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理計測・光学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小松 進一 早稲田大, 理工学部, 教授 (00087446)
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研究分担者 |
久米 祐一郎 早稲田大学, 理工学部(昭和60年度のみ分担), 助手 (20161713)
大頭 仁 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063520)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 光ヘテロダイン / 光散乱 / 光ビート / 光プローブ / 欠陥検出 / 形状測定 |
研究概要 |
差動型ヘテロダイン光学系を用いて物体内部の光散乱体検出のための光プローブを構成し、その基本的な特性を検討し、かつ実験的に評価した。互いに周波数の異なる2本のコヒーレントなレーザービームを焦点付近で交差させる。この微小な領域中の粒子や構造欠陥、材料不均質などから生ずるビート成分を検出しながら、ビームの交差領域を空間的に走査することによって散乱体の分布を高いSN比でコントラスト良く映像化することが可能と考えられる。本研究では、この方法の有効性を理論的、実験的に確かめた。 1.ブラッグ回析を利用した音響光学セルを使って光プローブを構成し、拡散表面の形状測定を行った。実験の結果、3次元の形状測定に有効であることが確認されたが、超音波セルの駆動回路からまわりこむ高周波信号によりビート信号のコントラストが低下した。 2.前記の問題を解決するために、横ゼーマンレーザーから振動数が異なり振動方向が互いに直交した2本のレーザービームをとり出し、位相板と偏光ビームスプリッターを用いた簡単な光学系で互いに干渉させた。ビート周波数は87.5kHzと低く、ロックインアンプの併用が可能なためSN比を向上させることができた。 3.横ゼーマンレーザーを用いた光プローブでは10μφのラテックス球をターゲットに用い、周囲にターゲット以外の粒子が存在するときにもSN比の良い測定が行え、光強度だけで検出する場合に比べて顕著な改善がみられた。この方法で平板ガラスの厚み方向のビート信号分布を測定し、コンピュータでデータ収集と空間分布のCRT表示を行なった。差動型ヘラロダイン光学系は、光以外の信号を検出する場合に、とくにその特徴が明らかになるため、今後は光音響法(PAS)や光起電力(OBIC)への応用をすすめて行きたい。
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