研究課題/領域番号 |
60550047
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料工学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
市川 昌弘 電通大, 電気通信学部, 教授 (80017334)
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研究分担者 |
高松 徹 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (00106890)
秋田 敏 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (60017390)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 疲労き裂進展速度 / ΔΚ一定試験 / 直流電位差法 / 統計的変動 / 信頼性工学 |
研究概要 |
本研究は応力拡大係数範囲ΔΚ一定の条件下で統計的疲労き裂進展試験を行って、疲労き裂進展速度da/dNのばらつきのΔΚ依存性をしらべ、da/dNの確率特性の定式化の方法を確立することを目的とするものである。 ΔΚ一定の条件はContoured Double Cantilever Beam試験片を用いることにより達成した。供試材は高張力鋼HT60で、6種のΔΚレベルで各4〜6個(合計31個)の試験片に対して実験を行った。da/dNの測定は直流電位差法により行った。測定とデータ処理を自動化するため、マイクロコンピュータを用いたき裂長さ自動計測システムを製作した。測定精度をできるだけ高くするために種々の工夫を行った。次に、ΔΚ一定試験より得られるデータの効果的な解析方法を検討することを目的として、以前行ったΔΚ増加型試験の結果を再解析した。これよりda/dNのばらつきは試験片内変動と試験片間変動の2つの成分から成ると考えるのが適切であることがわかった。 次にΔΚ一定試験の結果を解析した。まずda/dNのばらつきを試験片内変動と試験片間変動に分離した。これには分散分析の手法を用いた。その結果ΔΚ一定試験の場合にもda/dNのばらつきは試験片内変動と試験片間変動の2つの成分から成っていることが確認された。ついで、これら2つの変動成分の各々についてΔΚ依存性をしらべた。その結果、いずれの成分もΔΚに対して明瞭な依存性を示さず、ほぼ一定とみなしうることがわかった。以上から、da/dNの確立特性の定式化の方法としては、Paris則da/dN=C【(ΔΚ)^m】を材料内の各点に適用する場合にCは確立変数化し、mは確定値として扱う方法が適切であると結論される。以上述べたように、本研究の目的に対して十分な成果が得られたものと考えられる。
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