研究課題/領域番号 |
60550065
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
安藤 柱 横国大, 工学部, 助教授 (40017992)
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研究分担者 |
酒井 譲 横浜国立大学, 工学部, 助手 (90114975)
小倉 信和 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10017949)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 配管用炭素鋼 / 弾塑性破壊靭性 / J-R曲線 / コンプライアンス / ティアリングモジュラス / 延性不安定破壊 / 繰返しJ-R曲線・J積分 / Jmax / 破壊特性のばらつき |
研究概要 |
軽水炉一次系配管用炭素鋼管(STS42)からITCT試験片を切り出して、高温域における弾塑性破壊靭性及び延性不安定破壊特性の温度、コンプライアンス及び荷重様式依存性を調査した結果次のような結論が得られた。 (1)本供試材では、100℃でのJicは約0.96MJ/【m^2】であり極めて高い値を示した。これは本供試材が極めて高延性-高靭性であるために、き裂先端の塑性鈍化と延性引裂によるき裂進展が本質的に区別できないためである。 (2)温度の上昇につれて、Jic,Sin,J-R曲線,J積分に基づくティアリングモジュラス(【TJ^(mat)】)及びCOAに基づくティアリングモジュラス(【Tζ^(mat)】)は低下した。しかし、変位速度の影響は実験範囲内においてほとんど認められなかった。 (3)延性不安定破壊時のJ積分(Jinst)はコンプライアンスにはほとんど依存しないが、大きな温度依存性を示し、温度が上昇するにつれて低下した。 (4)繰返し荷重下での限界値Jinstは応力比Rの影響を多少うけた。すなわちR=-1.0の時のJinstはR=0.1の時の値に比べて多少低目の値となっていた。しかし、R=1.0の時のJinstは静的荷重下でのJinstとよい一致を示した。このことから、FatigueJ-R曲線なる概念は必要ないものと考えられる。さらに繰返し荷重下でのJinstは静的荷重の場合と同様にコンプライアンスにほとんど依存しなかった。 (5)静的荷重下におけるJinstのばらつき特性を調査した。その結果Jinstのばらつきはへき開破壊のそれに比べて極めて小さく、その程度は最大荷重時のJ積分のばらつきとほぼ同程度であることが判明した。又Jinstのばらつきはワイブル分布関数でよく示せることが分った。
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