研究課題/領域番号 |
60550081
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
久保田 護 茨城大, 工学部, 教授 (00007593)
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研究分担者 |
田村 祐二 茨城大学, 工学部, 助手 (80007624)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | セラミックス / 研削 / ドレッシング / 放電ドレッシング / ダイヤモンド砥石 / メタルボンド / 切れ味 / 静摩擦係数 |
研究概要 |
ファインセラミックスの仕上加工法は現在レジノイドダイヤモンド砥石にによる研削が主流であるけれども、砥石の消耗が著しいので加工コストが高い。消耗の少ないメタルボンド砥石はドレッシングが困難なためあまり使われていない。砥粒をかたく結合して目こぼれによる砥石の消耗を防ぎかつ適正な砥粒突出し量を得る目的で放電ドレッシングの研究を行った。このさい除去速度は小さくてよいので簡単なRC電源でも十分である。放電ドレッシングのとき砥石によって電極が削られるのを防ぐため必要な電極間げきを実験的に求めた。次いで目つぶれした砥石を放電ドレッシングしてセラミックスの研削抵抗の変化を測定した。放電加工に使われているパルス電源を用いた放電ドレッシングの効果を判定するのにテフロン片との静摩擦係数を用いた。また放電ドレッシングした砥石面をX線マイクロアナライザで調べた。 放電ドレッシングでは砥石によって電極が削られるのを防ぐため加工液の絶縁抵抗に応じて電源電圧を高くする必要がある。水道水中の放電ドレッシングでは電源電圧は150Vで十分である。ダイヤモンド砥粒は放電の熱作用を受けて黒鉛化や焼失をおこすおそれがある。このため酸素のない液中で、パルス幅を30μs以下、ピーク電流を8A以下にして加工するがよい。適正な砥粒突出し量を得るため放電加工面のあらさは砥粒径にもよるがRmax10μmにとどめる必要がある。摩耗した砥石を放電ドレッシングすると切れ味が向上し研削抵抗は1/10になった。砥石の切れ味をテフロン片との静摩擦係数で判断する実験では放電ドレッシングによって静摩擦係数が摩耗砥石の0.2に対して0.5になった。放電ドレッシングしたダイヤモンド砥石の砥粒にはカーボン,鉄,銅などが不着する場合がある。これらは砥粒の表面に沿う放電を招き砥粒の周囲にみぞを作り砥粒の保持力を弱めて目こぼれによる砥石の消耗を大にするおそれがある。
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