研究課題/領域番号 |
60550111
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
山本 芳孝 東海大, 公・私立大学の付置, 教授 (50013157)
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研究分担者 |
佐々木 政子 東海大学, 開発技術研究所, 助教授 (00090514)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 回折格子 / レーザ / ホログラフィ / グレーティング / 光干渉 / 重クロム酸ゼラチン |
研究概要 |
最近、高い干渉性を持ったレーザ光源と高解像感光材料の組合せによるホログラフィ技術を用いると任意の空間周波数を持った回折格子を生成する事が容易に可能となった。本研究はこのホログラフィック回折格子に着目しこれの試作の応用に関する研究を行った。本研究においては特に重クロム酸塩を感光材料としたホログラフィック回折格子を用いた事が特徴の一つである。銀塩感光材料は高感度ではあるが、粒子性のあることおよび回折効率が低い欠点をもっているが、重クロム酸塩感光材料は一般的に低感度、特にHe-Neレーザの主発振波長である低波長域に於て全く感度を有していない欠点があるが、無粒子性で高い回折効率が得られる。低波長域にしか感度を有しない点については分光増感の可能性を十分示し、今後必要によって重クロム酸塩を主感光材とした場合でも長波長レーザでの回折格子生成の可能性を示している。本研究では感度の高い短波長(541nm,488nm)を発振するアルゴンイオンレーザを光源に使用し、増感材の利用により10mJ/【cm^2】でも実用になる程度の感度を得ているが、最高回折効率はこれより高い露光量(最適値は約80mJ/【cm^2】)の所で得られた。重クロム酸塩感光材料は市販の完成プレートを利用し容易に使用出来る手法を提供した。回折効率の実験においては従来の平面型に比べて格段に高い回折効率(少なくとも75%以上)を容易に得ることが示された。また重クロム酸塩ホログラムは回折時に散乱光が少ない、即ちS/N比が高いことを確認した。試作回折格子による光波の分割は十分実用性があり、これまでにない回折による波面分割法の利用が可能となった。また波面分割比は僅かの角度変化で得られる特徴を有するが逆に透過率が変わりやすい欠点ともなっている。干渉計としての適用、簡易型白色再生ホログラムへの適用実験において十分実用になる結果を得た。
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