研究課題/領域番号 |
60550122
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
蒔田 秀治 豊橋技科大, 工学部, 助教授 (40135413)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 乱流拡散 / 異方性乱流 / 速度成層 / スケール / レイノルズ数 |
研究概要 |
1.本研究に於て開発された乱流発生装置により、(1)減衰特性は格子乱流と相似であるが、(2)乱れが強く、(3)大きなスケールの渦を含み、(4)スペクトル分布中に2桁以上の広い波数領域にわたる慣性小領域をもつ一様な乱流場を形成できることが判明した。本乱流場のRe数は【10^4】程度であるが、これらの特性はRe【〜!-】【10^(6〜7)】程度の乱流場に相当する。 2.本乱流場の諸特性が2次元物体後流に及ぼす影響を調べた結果、(1)強い乱流により物体後流の渦列は、減衰強化、蛇行するなど不規則に変化する。(2)弱い乱流中よりも最大速度欠損値は小さくなるとともに、(3)欠損速度分布の半値幅が広くなることなどが明らかになった。これらの結果から、大気乱流の風洞実験には、渦スケールと物体代表長さとの比などを相似則のパラメータとして用いる必要性が認められた。 3.本装置下流に薄板列を設置することによりその下流に異方度の大きい軸対称乱流、又は3次元異方性乱流を形成できることが判明した。この乱流場の等方化の過程は理論モデルによってよく説明される。4.本研究にて試作された速度成層装置の性能評価の結果、その直下流から、ステップ状・直線状・乱流境界層型など鉛直方向に任意の速度分布を容易に形成できることが判った。又、水平方向の2次元性もほぼ良好であった。本装置と乱流発生装置を組み合わせて用いることにより、大気乱流のシミュレーションが小型風洞に於いても可能となった。5.レーザー計測と写真観測によって、一様あるいは速度成層流中に於いて大規模乱流場と弱い乱流場の粒子拡散の様子を調査した結果、(1)大規模乱流中では粒子の軌跡は大きく蛇行する。(2)拡散係数は弱い乱流中の270程度に対し、大規模乱流中の方が大きく、7300程度である。(3)速度成層流中では粒子濃度分布が低速側に偏る。(4)拡散は速度成層中における大規模乱流の場合に最も早いことなどが判明した。
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