研究課題/領域番号 |
60550125
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
坂口 忠司 神戸大, 工学部, 教授 (50031076)
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研究分担者 |
南川 久人 神戸大学, 工学部, 助手 (60190691)
赤対 秀明 神戸工業高等専門学校, 講師 (90154335)
小澤 守 神戸大学, 工学部, 助教授 (60112009)
浜口 八朗 神戸大学, 教育学部, 助教授 (70030583)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 気液二相流 / 垂直管 / 流動様式変換 / スラグ流 / 気泡流 / 多孔質板 / 大気泡 |
研究概要 |
垂直円管内気液二相流においてスラグ流を気泡流に変換することを目的とし、管内に数枚のABS樹脂製多孔質板を直列に設置した変換器(多段多孔質板型変換器)が有効である(すなわち変換器下流部の気泡流化区間【L_B】が長い)ことをすでに明らかにしている。 本研究においては、まず現象を単純化し変換器の基本的特性を把握するため、気液二相スラグ流のかわりに流動液中の単一大気泡が5段多孔質板型変換器を通過し気泡流化する過程について実験的に明らかにした。これにより【L_B】と流動液速度(二相流の気液容積流束【J_g】,【J_l】の合計速度【J_T】に相当する)との関係,および【L_B】と大気泡長さとの関係を明らかにした。また多孔質板の段数nと【L_B】との関係を求め、n=2の結果から他のnに対する変換器の性能の推定が可能であることを示した。また別の実験により単一大気泡の場合と二相流の場合との関係を示すことができた。以上の結果を総合して、気液二相流における多段多孔質板型変換器の性能を、二段多孔質板型変換器を通過する単一大気泡の実験結果より推定することが可能となった。 次に、予備実験の結果選んだ3種類の多孔質板について実験を行い、【L_B】と【J_g】,【J_l】との関係を【J_g】-【J_l】面上に等【L_B】線図として示した。さらにこれにより各気液流束に応じた多孔質板の最適の選択方法を明らかにした。これらの結果は、巨視的パラメータとしてボイド率【f_g】(本来のスラグ流の【f_g】)と合計流束【J_T】を考えることにより、気液混合物の流動面より合理的に裏づけされた。 以上により【f_g】は重要なパラメータであることが実証されたので、次の段階としてスラグ流が多孔質板を通過する場合の時間的平均ボイド率【F_g】の軸方向分布を求め、(【i】)変換器下流のある区間において【F_g】が本来の値より大きくなること、(【ii】)【L_B】とこの区間との関係 (【iii】)多孔質板における圧損特性、などを明らかにした。
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