研究課題/領域番号 |
60550141
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永井 伸樹 東北大, 工学部, 教授 (90005231)
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研究分担者 |
稲村 隆夫 東北大学, 工学部, 助手 (10143017)
平井 哲郎 東北大学, 工学部, 助手 (60108462)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 液体微粒化 / 二流体噴射弁 / 液滴分裂 / 減圧沸騰微粒化 / 噴霧燃焼 / 単滴燃焼 / 高負荷燃焼 / 粒子計測 |
研究概要 |
スラリー燃料の単一液滴を気流により微粒化する実験を行い、生成噴霧粒子は微粒化過程の違いによって不規則形粒子と球形粒子に分けられ、噴霧性能を表示する際にはこれらの形状も考慮する必要のあることが判明した。また、気流による単一液滴の分裂形態を明らかにして二重凝集構造を用いた分裂機構モデルを提案し、気流速度による生成噴霧の特性変化を示した。次に基本的な単孔気流噴射弁を用いた実験を行い、先に提案した分裂機構モデルの妥当性を示すとともに、噴射条件による微粒化特性の変化を明らかにし、気流速度の大きいときには、粒度分布に対する低濃度スラリー燃料用分裂モデルは適合しにくくなることを示した。以上の結果をもとに、液膜微粒化方式を採用したボイラー用の実用燃料噴射弁を設計試作し、燃焼実験を行った結果良好な燃焼特性が得られた。一方、スラリー燃料の沸騰微粒化実験については、石炭濃度、加熱温度、噴射圧力を変えた実験を行い、微粒化特性は石炭濃度を下げるほどあるいは加熱温度を上げるほど良好となるが、噴射圧力の影響はあまり受けないこと、加熱温度を150℃程度に上げれば、いずれの噴射条件についても良好な噴霧の得られることを実証した。 スラリー燃料の単一液滴燃焼実験では、初期液滴径、雰囲気温度を変えた実験を行い、液滴の着火遅れ時間は初期液滴径の二次式で近似できること、揮発分およびチャー燃焼時間は初期液滴径の2乗に比例することが明らかとなった。また単一液滴の簡単な燃焼モデルを用いてチャー燃焼時間を計算した結果、実測値と比較的よい一致がみられた。スラリー燃料の噴霧燃焼実験については、すでに高負荷燃焼用に設計されたスラリー燃焼炉が完成し、二流体噴射方式による燃料噴射ノズルの設計およびバーナまわりの保炎機構の設計を終えて予備燃焼実験を行っている。今後詳細な燃焼特性を調べる計画である。
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