研究課題/領域番号 |
60550163
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
村上 俊太郎 東海大, 工学部, 助教授 (20055940)
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研究分担者 |
萩 三二 東海大学, 工学部, 教授 (40055687)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 消音器 / 拡大空洞 / 可視化 / 流動パターン / 気流騒音 / 空洞長さ / 拡大比 / 平均速度 / 尾管共鳴 |
研究概要 |
管路系の騒音防止に広く用いられている空洞形消音器で二次的に発生する気流騒音について実験的研究を行った。すなわち消音器の基本構造である単純空洞を用いて、まず空洞内の流動パターンを把握するために各種の方法で流れの可視化を行った。次に尾管の共鳴効果をできる限り取除いた場合の主に空洞内で発生する気流騒音のスペクトルとレベルを測定し、その特性におよぼす空洞寸法の影響について調べた。その結果から次のことがわかった。 (1)消音器内の流動パターンは空洞寸法によって決まる。すなわち空洞の長さlcと管路直径dの比lc/dが約4以下の消音器内では、噴流の流路幅は管路直径にほぼ等しく、かつ入口および出口における気流速度分布は同じくらいになる。空洞内の噴流はlc/dがそれ以上大きくなるにしたがって拡散しはじめ、空洞が十分長くなると側壁に再付着する流れとなる。 (2)各周波数バンドごとに測定した気流騒音の音圧レベルLpのスペクトルの特性は、lc/dが6近くまでは拡大比mによって影響されず山形の特性を示す。lc/dがこれ以上の値になるとスペクトルにはmの小さい順にフラットな領域ができ、その後しだいに約100Hz以下の低周波数域におけるLpの成分が支配的になる。このように気流騒音の周波数特性は上述の流動パターンの変化に影響される。とくにlcが約4d以下の短い空洞ではスペクトルの山に尾管の共鳴とは関係なくピークが生じ、Lpの最大値を与える卓越ピーク周波数fpは、ストロハル数[St]p=fp・lc/V(V:管路内平均気流速度)とlc/dで整理した線図から求めることができる。 (3)オーバーオール表示の気流騒音レベルは、lc/dが2.5〜6で最大になりこの範囲では空洞寸法にはほとんど影響されないが、lc/dのこれ以上大きい領域では空洞長さの増大と拡大比の減少にともなって低減する。
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