研究課題/領域番号 |
60550191
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
吉村 昇 秋大, 鉱山学部, 教授 (60006674)
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研究分担者 |
藤田 成隆 八戸工業大学, 工学部, 助教授 (80105543)
西田 眞 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (70091816)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | マイグレーション / 表面抵抗率 / 紙基材フェノール樹脂積層板 / 移行現象 / Phenolic paper laminate |
研究概要 |
本年度の研究としては、マイグレーションの抑制という観点から、紙基材フェノール樹脂積層板(PL)を用いて、(1)PLの紙繊維の方向とマイグレーション、(2)電極に銅を用いた場合のマイグレーション、(3)銅と銀を混合した場合のマイグレーション、(4)PL表面をエポキシ樹脂でコーティングした場合のマイグレーションの抑制効果等について検討した。 実験環境は、60℃、80%相対湿度とし、印加電圧はDC100Vとした。表面抵抗率測定の際には、DC30Vを使用した。 1.繊維方向と銀のマイグレーション:PL中に含まれる紙の繊維を電極と平行及び垂直の2つに分けた場合の表面抵抗率を測定した結果、電極の垂直方向にそろえた場合の方が、平行にそろえた場合に比較してその進展は大きい。 2.電極として銅及び(銅+銀)を用いた場合のマイグレーション: 電極として銅を用いた場合のマイグレーションの表面抵抗率は、銀電極に比較してその低下は小さく、マイグレーションもほとんど発生しない。また、(銀+銅)電極の場合も、表面抵抗率の低下は小さく、マイグレーションの発生も、銀電極の場合に比較して抑制される。 3.PL表面をエポキシ樹脂でコーティングした場合:ワニス類のエポキシ樹脂でPLの表面をコーティングした場合した場合に、実験の行った時間(300時間)の範囲内ではマイグレーションの発生は認められず、完全に抑制する効果を有していることを確認した。これは、湿気分がエポキシ樹脂によりしゃ断され、PL表面に存在する紙繊維が湿気を含まないため、マイグレーションの発生が抑制されるものと判断した。
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