研究課題/領域番号 |
60550213
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
|
研究機関 | 武蔵工業大学 |
研究代表者 |
伊藤 泰郎 武蔵工大, 工学部, 教授 (80061505)
|
研究分担者 |
湯本 雅恵 武蔵工業大学, 工学部電気電子工学科, 助教授 (10120867)
曽根 元隆 武蔵工業大学, 工学部電気電子工学科, 助教授 (90061548)
堺 孝夫 武蔵工業大学, 工学部電気電子工学科, 教授 (10061483)
EHARA Yoshiyasu Dept. of Electrical & Electronic Eng. Technician
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 絶縁材料 / ポリエチレン / 塩素化ポリエチレン / 部分放電劣化 / 耐部分放電性 / 耐内部放電性 |
研究概要 |
本研究は高電圧用高分子絶縁材料にとって、最も重用な問題の一つである部分放電劣化特性の改善を大きな目標として行った。高分子材料の部分放電劣化の主因である活性放電生成気体と高分子との反応を基にして扱った。 高分子から、劣化を抑制する物質を放出する可能性のある高分子として、難燃剤として多用されているハロゲン化高分子に注目し、その中でも塩素化ポリエチレン(CPE)を試料の主体とした。ポリエチレン(PE)に塩素化率30%のCPEを0〜60%ブレンドしたものを試料とした。 各試料について、開放気中および密閉状態における劣化を集中法およびボイド法で寿命時間特性の評価を行い、また劣化のプロセスを平行平板法によって評価した。試料は赤外線吸収スペクトルXESCAで分析を行った。 開放気中の寿命時間から、PEに適当量のCPEをブレンドすることによっても、耐部分放電性を改善も改悪もされないが、多量のブレンドでは悪くなることが示された。ボイド試料による寿命時間から、結晶性が低いCPEをブレンドすればブレンド量により耐内部放電性は改善される。しかし、結晶性の高いCPEではブレンド割合40%でのみ改善されることがわかった。開放気中ではCPEブレンドによって、耐部分放電性は改善されないが、密閉ボイド中で改善されるのはCPEの劣化によって塩素系気体生成物の発正および試料表面上に推積する塩素系化合物の発生により、放電の発生を抑え、ていることが、ガス分析と試料表面の分析によって明らかとなった。 ブレンドするCPEの結晶化度によって耐部分放電性の改善割合が異ることを更に発展させ、塩素化率、CPEブレンド割合および結晶化度の最適値により飛躍的な耐内部放電性の向上を目指し、新たにリアルタイム解析法も導入し、昭和62年度は新期に一般研究(B)へ申請を行った。予備的実験から本格的実験に移行する段階にある。
|