研究課題/領域番号 |
60550268
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報工学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
牛田 明夫 徳島大, 工学部, 教授 (20035611)
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研究分担者 |
奥村 浩士 京都大学, 工学部, 講師 (50026241)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ホモトピー法 / 解曲線の追跡法 / 非線形代数方程式の区間解析法 / 周波数領域での振動解析 / ニュートン緩和法 / 多入力非線形システムの解法 / 非同期発振回路の解析 |
研究概要 |
直流解析に関する問題は非線形代数方程式の求解法に帰着し、回路に限らず工学における殆んどすべての非線形問題のカギをにぎっている。特に、電子回路ではクリップフロップ回路のように複数個の動作点をもつものが多い。このような回路の性質を解明するためにはすべての解を求める必要があるが、トランジスタやダイオードなどを含む電子回路の回路方程式は特性が急変するというスティフな性質がある。従来のこのような目的に使用されるホモトピ法はステップサイズを十分小さく選ぶ必要性から演算効率の点から問題があった。そこで我々は変化の大きいところではステップサイズを自動的に小さくする可変ステップサイズ方式を考案しこの問題点を解消した。このホモトピー法は複数個の解は追跡できるが、すべて追跡できるとは限らない。そこで区間解析法を導入し、空間を部分空間に細分割し、効率よくすべての解を追跡するアルゴリズムを開発した。 変調回路とかミクサ回路は通常数多くの周波数成分を入力にもつ信号で駆動されている。このような振動系に発生する定常振動解の求解法には"時間領域"と"周波数領域"での求解法がある。周波数領域での求解法として、従来から調波平衡法に基づいた方法が使用されていたが、複数個の周波数成分を入力にもつ振動系の場合には各々の線形結合で表わされる周波数成分を発生するため、非常に多くの調波成分を考慮する必要がある。したがって、このような系に対しては調波平衡法はあまり効率がよいとはいえない。そこで本研究ではニュートン法と緩和法を組み合せた周波数領域での一求解法を開発した。この場合非線形素子は等価な時不変素子と独立電源に変換されるために、各ステップでの計算は各調波成分ごとに重ね合わせの理を用いて解析できるため、アルゴリズムが非常に単純であるという特長がある。さらに自励振動系にも適用できる。
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