研究課題/領域番号 |
60550283
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
和田 龍彦 北海道大学, 大学併設短期大学部, 助教授 (90002112)
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研究分担者 |
本間 研一 北海道大学, 医学部, 助教授 (40113625)
山越 憲一 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (40014310)
栗城 真也 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (30002108)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 磁力計 / 心磁図 / 脳磁図 |
研究概要 |
本研究は、低雑音かつ極めて取扱いの安易なフラックスゲート形磁力計を用い、生体情報を磁気的に計測しようとするものである。特に可搬性や経済性に利点を有する本磁力計により、SQUID(超伝導微小磁界測定素子)、のみにて測定可能であった心磁図などを検出するものである。また本年度は前年度の結果、すなわち心磁図測定のみに留らず、得られた心磁図の評価を行うべく、AQUID法による心磁図との比較、さらには心電図逆問題の解などに関する検討を行った。本研究によって得られた本年度(昭61年度)の主な研究成果を、交付申請書の研究実施計画に基づき項目別に下記する。 1.心磁図測定と、その測定結果を基盤とした心電図逆問題の解を得るための検討に関しては、まず外部雑音磁界を極力低減すべく差動形磁気センサ対を用い、その低減率の実用的限界を追求した。その結果一時的には-60dB近傍までの低減率を得たが、実用時には磁心の励脈振動や磁心と検出捲線の固定時に生ずるズレなどにより、大約-40dBとなることが明らかとなった。次に心電図逆問題の解に関しては、心起電力のベクトル方向とその成分量を検出すれば解決することが判明したが、本磁力計は強磁性体磁心を利用しているので、集磁効果によって胸部上数cm程度の総合値が出力信号となる。従って局部信号に弁別するための処理が必要となるが、これには各種信号間の差動や逆相関などの検討を加え、一応初期目的は達成した。 2.脳磁図測定の可能性に関しては、現在の本磁力計の雑音を考慮すると加算平均器の利用で可能となるが、外部雑音が多大に存在するので強力な磁気シールド室が必要となろう。次に心磁図に関する他種センサとの比較は、SQUID法と比較検討し、本磁力計による成果の正しいことを確かめた。3.本研究で得られた成果は、機会あるごとに各専門家に討論して頂き、本年三月にも発表予定である。
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