研究課題/領域番号 |
60550284
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
安達 三郎 東北大, 工学部, 教授 (80005222)
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研究分担者 |
宇野 亨 東北大学, 工学部, 助手 (80176718)
沢谷 邦男 東北大学, 工学部, 助手 (60108470)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | マイクロ波 / 逆散乱問題 / 合成開口レーダ / 標準散乱体 / 累積散乱断面積 / 拡張物理光学近似法 / 不均質媒質 / 過渡応答 |
研究概要 |
1.合成開口レーダにおける散乱係数の絶対校正法:先に考案した複数の完全導体半球を利用する標準散乱体について前年度に引き続き詳細な検討を行なった。導体半球の大きさ、配置等の最適化を行なった結果、数個の導体半球だけでも、その大きさと相対的な位置を適当に選ぶことによって3【m^2】程度までは累積散乱断面積を自由に制御できることが明らかとなった。これによって、ある程度実用化の設計指針が得られた。 2.逆散乱問題に関する研究:1次元不均質媒質定数(誘電率と導電率)の分布を媒質による反射波の測定値から合成する逆散乱問題と、導電性物体の形状と大きさとを認識する逆散乱問題の解法について理論的な検討を行なった。(1)1次元不均質媒質定数の推定に関する逆散乱問題:(a)周波数領域において平面波の入射角や偏波を変化させて測定した反射係数を組合せた逆散乱問題のアルゴリズムを先に提案したが、多くの数値例によってその有効性を実証した。(b)時間領域の逆散乱問題の解法については、従来問題となっていた因難さを解決できる目通しを得た。今後、さらに詳細な検討を加えてこれを発展させる予定である。(2)導電性物体の形状推定に関する逆散乱問題:軸対称散乱体の後方散乱界から散乱体の形状を推定する方法として、拡張物理光学近似法に基づく逐次推定法を提案した。回転楕円導体の形状をこの手法によって推定した結果、その形状がほぼ完全に再現できることを示した。今後、非軸対称な3次元物体の形状推定法について検討する予定である。(3)無限長円柱導体近傍におかれたダイポールアンテナの過渡応答解析:逆問題解法のアルゴリズムを求めるためには、順問題の解法を知らなければならない。そこで、ダイポールアンテナから放射されるパルス電波が無限長完全導体によってどのように散乱されるかについて厳密な検討を行なった。又、高精度の近似式を導出した。これは逆問題の解法上非常に有効である。
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