研究課題/領域番号 |
60550287
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
美多 勉 千葉大, 工学部, 助教授 (60092102)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | ロボットアーム / 軌道制御 / 現代制御理論 / 拘束条件付制御 / 反復学習制御,力制御 / 適応制御 / ディジタル制御 |
研究概要 |
現場でのロボットアームの軌道制御は、各軸ごとのローカルPID制御によるPTP/CP制御をもとにし、細かい軌道への追従に関しては、テーチングとプレーバックを用いた人間による試行錯誤に頼ったものが主流となっている。このため、任意の軌道を目標値としてロボットアームの先端を自動制御する軌道制御の実現が望まれている。本研究ではこの軌道制御を現代制御理論を使って解決しようとするものである。 研究の結果 1)拘束条件付制御、反復制御という理論を提案し、入力に飽和がなければ任意の軌道に任意の精度で追従可能なことをシミュレーションで確認した。2)軌道制御の他、力制御が必要な場合も考え、適応力制御について考察し、その効果をシミュレーションにて確認した。3)実際に実験にてデータを取ろうとする場合、現状ではロボットの内部角しか取れず、実データとは言い難い。そこで、PSDとLEDを使った軌道データ収集法について提案すると共に、実験装置を試作した。4)また、制御系はディジタル式になるため、演算時間遅れや出力フィードバック制御等、ディジタル制御時における色々な問題を想定し、それを解決する理論体系を構築した。5)以上の結果を60年度に試作したロボットアームに適用して理論の効果を確かめたが、非線形摩擦、ガタ等のために必ずしも所定の目的を達成し得なかった。そのため、企業(セイコー電子)のロボットアームの実機を借り、現在鋭意実験中である。 以上、現時点で申請した研究の理論面での目的は十分達成され、現代制御理論に効用があることが確認できた。したががって、現在進行中の実験結果と併せ、現代制御理論が今後のロボットアームの制御理論として現場等で有効に利用されると確信する。
|