研究課題/領域番号 |
60550296
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
砂原 善文 京工繊大, 工芸学部, 教授 (70027746)
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研究分担者 |
大瀬 長門 京都工芸繊維大学, 工業短期大学, 助手 (70027928)
大住 晃 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (70027902)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1985年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 確率偏微分方程式 / 確率変分不等式 / ステファン・システム / 自由境界値問題 / 確率システム理論 / 関数空間;推定理論 |
研究概要 |
1.移動境界をもつ確率分布定数システムの数字モデルの確立; 移動境界と不規則に変動するシステムの状態量との関係を確率偏数微分方程式で表現することに成功し、1相および2相ステファン問題のための数学モデルを確立することが出来た。 2.確率偏微分方程式の一意解の存在性に関する研究; 本研究で確立された1相ステファン・システムの数学モデルである確率変分不等式については、ガレルキン法およびペナライゼイション法等という関数解析法を用いて、その数学的妥当性を明らかにした。また2相ステファン・システムの数学モデルについては、マルチンゲール定理を用いて、数学モデルである確率偏微分方程式の解の存在性および唯一性のための條件を明らかにした。以上を総合して移動境界をもつ確率分布定数システムの数学モデルは、数学的保証をもって確立された。 3.推定機構の確立; 移動境界をもつ確率分布定数システムは、本来非線形システムであるため、最小分散推定の意味で最適な推定機構を構成しようとすれば、それは非線形推定機構となり、実現不可能なものとなる。本研究では、ガウス近似あるいは推定誤差分散の上限に注目した近似法を考案してこれらによって実現可能な推定機構を導出することに成功した。またこの推定機構によって得られた推定値に基づいての最適制御方策も確立された。 4.推定アルゴリズムの確立; 数値解析法の概念を応用して、コンピュータによる繰り返し計算が可能な推定アルゴリズムを確立した。さらにシミュレーション実験の結果、本研究で確立された推定機構が、システムの状態および移動境界の推定およびシステムの最適制御に非常に有効であることが確認された。
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