研究課題/領域番号 |
60550318
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
吉田 俊弥 信大, 工学部, 教授 (50020946)
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研究分担者 |
清水 茂 信州大学, 工学部, 助手 (90126681)
三井 康司 信州大学, 工学部, 助教授 (20021008)
長 尚 信州大学, 工学部, 教授 (10020968)
川上 浩 信州大学, 工学部, 教授 (00020967)
草間 孝志 信州大学, 工学部, 教授 (30020978)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 老朽橋 / 補修 / 機能回復 / 腐触 / 健全度判定 |
研究概要 |
本研究の手順は、(1)老朽橋に関する資料の収集、(2)実橋に対する載荷試験、(3)室内実験を含む、老朽橋に関する実地調査の3点に大別される。まず(1)では、約50件の老朽橋に関する資料を収集し、これらを、(1)床版の補修、(2)主桁等の主構造物の補修、(3)溶接の補修、(4)疲労、(5)健全度の判定法の5項目に分類した。これらのうち、(1)〜(4)の大部分は、橋梁の補修工事の報告書的な内容であり、損傷の程度の判定法などが示されているものはわずかであった。RC床板の損傷度判定法については、その単位面積当たりのひび割れの総延長から判断する方法を示した研究が見られたが、これに反論する内容の資料も有り、その判定法はまだ確立したものとは言えないようである。 (2)の実橋に対する載荷試験では、架設後約50年を経過したトラス橋について載荷試験を行なった。その結果、この橋のほとんどの部材に発生する部材力は、計算により求められた部材力とほぼ一致した。このことから、本トラスは、構造的には十分な剛性を有していることが分かった。 (3)のうちの室内実験では、(2)で用いられた橋の部材から取り出された材料の機械的性質を引張試験、成分試験、衝撃試験により調べた。その結果、ほとんどの部材では材料の劣化は確認されなかったが、床桁を構成する部材では、過荷重を受けたためと推定される異常な挙動が観察された。また、外観調査、部材の表面粗さ試験では、支承部分に著しい腐触が観察された。 以上のことなどから、老朽橋は、その主桁・主構は多くの場合再使用可能と推定されるものの、床板、床組については補修を要する場合が多いこと、日常の維持・管理においては、支承付近の腐触防止に留意する必要があることなどがわかった。
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