研究課題/領域番号 |
60550378
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市工学・衛生工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 和夫 東大, 工学部, 助教授 (60143393)
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研究分担者 |
松尾 友矩 東京大学, 工学部, 教授 (80010784)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 回転円板法 / RBC / 増殖特性 / 汚泥管理 / 中間沈殿池 / スケールアップ |
研究概要 |
本報告は、次の諸点についての研究をとりまとめたものである。(1)回転円板付着生物膜への非定常性を考慮した物質移動モデルによるスケールアップの評価とその実験的検証。(2)回転円板槽内の汚泥の増殖・分解特性の定量化。(3)汚泥管理、特に中間沈殿池を設けた場合の処理性能の評価 (1)に関しては以下の諸点が明らかとなった。1)酸素移動律速の状況下では非定常物質移動モデルは、実測値によく適合する。2)小さい円板径のもの程最大硝化速度が大きくなる。3)酸素移動律速下では、硝化反応は空気中から生物膜への酸素供給に依存するため、モデルとして空気中からの物質移動だけを考慮する方向の簡略化が可能である。4)しかし、非定常性を無視した定常項だけのモデルでは現象を説明し得ない。5)水中からの基質移動律速下では、小径の円板では高い回転数を与えないと、大径の円板と同じ硝化速度を得ることができない。 (2)に関しては以下の諸点が明らかとなった。1)一般処理、二段処理で得られた見掛け収率は各々0.27〜0.47,0.21〜0.27であった。2)収率は0.55、汚泥減少係数はDOが充分存在する条件下では2x【10^(-3)】1/hrDO不足下では5x【10^(-3)】1/hrであった。3)連続実験後つづいて円板付着汚泥とMLSSを分離し、それぞれで基質供給を断ったバッチ実験を行ない汚泥減少係数(Kd)を求めたところ、MLSSのKd値の方が円板付着汚泥のKd値より大きかった。 (3)に関しては、中間沈殿池を設けて処理実験を行なった結果、以下の諸点が明らかとなった。1)中間沈殿池により汚泥を速やかに排除する系(中沈系)では、第1段で有機物除去、中間沈殿池後の第2段で硝化という機能分化が明確に現われたのに対し、円板槽内にはく離汚泥を保持する系では、そのような機能分化が明確でなかった。2)有機物衝撃負荷に対して、中沈系では硝化に関する処理の安定性が高く、中間沈殿池を設け速やかに汚泥を排除するという汚泥管理の手法は有効である。
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