研究課題/領域番号 |
60550385
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市工学・衛生工学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
山崎 惟義 福岡大, 工学部, 助教授 (00038100)
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研究分担者 |
津野崎 浩子 福岡大学, 工学部, 助手 (70172046)
中原 俊輔 福岡大学, 工学部, 教授 (60078623)
渡辺 健治 福岡大学, 薬学部, 教授 (40078689)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 富栄養化防止 / 藻類回収 / マランゴニ効果 / エントロピー |
研究概要 |
浮遊している藻類が集積された、いわゆるアオコはそれ自体の外観が醜悪なばかりでなく、それが分解される時に悪臭や異臭味を発生させ、このため大きな境阻害要因となっている。これを除去するための方法として殺藻剤の投入などの方法もあるが、それによる二次汚染の影響は計り知れない。そこで我々は藻類回収トラップを開発した。これは風下の汀に流入口としてのせきと分離槽を有するトラップを設置することによって、吹き寄せられたアオコを越波によって流入、分離するという非常に簡単なものである。このため建設費も運転費も非常に安価なものであり、かつ総ての濃縮過程が太陽エネルギー(正確には負のエントロピー)によるものであり、環境改善技術の基本を貫いたものである。本装置に関して現場実験,モデル実験ならびに理論解析を行なった。加えてトラップの設計のために集積したアオコの浮上速度の測定、ならびに回収したアオコの利用のために再浮上したアオコの濃度および脱水性についても実験を行なった。その結果次のような成果が得られた。 1.本トラップによって現場において効果的にアオコを回収できた。 2.その回収費は非常に廉価である。 3.モデル実験の結果、ポテンシャル流によって予測された量の数倍の浮遊粒子がトラップに流入した。 4.この現象を解明するために表面張力を考慮してナビアストークスの方程式をシミュレートできるようにSMAC法の修正を行なった。これにより、この表面粒子の流入がマランゴニ効果によって加速されることが分った。 5.集積したアオコの浮上速度は大きく容易に分離でき、かつその濃度も高いが、脱水のための濾過はかなり困難であり、なんらかの前処理を必要とする。
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