研究課題/領域番号 |
60550390
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
滝口 克己 東京工大, 工学部, 助教授 (10016644)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | SRC構造 / フープ筋 / 座屈 / 圧縮コンクリート / 耐震性能 |
研究概要 |
本研究は、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)構造におけるフープ筋の効果を定量的に把握しようとしたものである。本研究のSRCは、鉄筋コンクリート(RC)部の主筋による曲げモーメントの伝達を期待しない形式のもので、鉄骨・フープ筋・コンクリートの組み合わせによる複合構造である。以下に示す4シリーズの実験を行った。 (1)8体のSRC試験体を作製し、曲げ実験を行った。実験パラメーターは、鉄骨板要素の幅厚比とフープ筋量である。(2)3体のSRC試験体を作製し、圧縮曲げ実験を行った。実験パラメーターはフープ筋量である。(3)6体のSRC試験体を作製し、一定軸力下で逆対称曲げせん断実験を行った。実験パラメーターはフープ筋量と柱に加える定軸力の大きさである。(4)6体のSRC十字型試験体を作製し、接合部実験を行った。実験パラメーターは、柱軸力、鉄骨とコンクリートの断面比率、フープ筋量である。以上4シリーズの実験を行い、SRC構造におけるフープ筋の効果に関し、次のような知見を得ることができた。 【I】本研究で提唱している鉄骨・フープ筋・コンクリートの組み合わせによるSRC構造の力学的特性は極めて良好である。【II】SRC構造において、フープ筋をある程度配すれば、鉄骨板要素の座屈はほとんど考慮する必要がない。【III】フープ筋は、その拘束効果で、コンクリートの圧縮特性を相当ダクタイルにすることができる。【IV】フープ筋は、SRC柱の耐震性能を向上させるのに極めて有効である。【V】フープ筋を配さなくても、十分な耐力と変形能力を有するSRC柱はり接合部を設計することが可能である。
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