研究課題/領域番号 |
60550453
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
梶谷 剛 東北大, 金属材料研究所, 助手 (80134039)
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研究分担者 |
平林 真 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00005836)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | チタン酸素固溶体 / ジルコニウム酸素固溶体 / 【T_5】【S_(i3)】合金 / 【T_(i5-x)】Zrx【S_(i3)】(X=1〜4)合金 / 【T_(i3)】Al合金 / 水素同位体の侵入位置 / 最大水素吸蔵量 |
研究概要 |
1.Ti-OおよびZn-O2元系の一次固溶体に水素あるいは重水素を吸蔵し、主として中性子回折と中性子非弾性散乱によって結晶構造、とくに水素同位体の侵入位置を決定した。水素同位体の侵入位置を決定することによって、可能な最大水素吸蔵量を推定することができる。Ti【O_(0.3)】合金は六方晶の結晶構造をもち、水素同位体は酸素と同じ八面体位置に侵入する事がわかったが、可能な八面体位置のすべてに水素が侵入すると仮定すれば、Ti【O_(0.3)】【H_(1.2)】組成まで水素を吸蔵できることと考えられる。Zr【O_(0.4)】合金はTi【O_(0.3)】合金と同様に六方晶であるが、水素同位体は四面体位置に侵入する。この結晶ではTi【0_(0.3)】よりも多量の水素を吸蔵することが可能である。水素同位体を吸蔵したTi【O_(0.3)】合金とZr【O_(0.4)】合金について、イオンビームによって水素同位体の侵入位置を探索した所、Zr【O_(0.4)】合金については中性子回折等によって得た結果と一致する知見を得たが、Ti【O_(0.3)】合金については一致せず、Ti【O_(0.3)】合金の水素同位体の侵入位置は四面体位置である可能性が示された。この場合、仮想的な最大水素固溶量はTi【O_(0.3)】【H_2】組成までとなる。 2.市販の約0.1重量%酸素を含むTi母材を用いて、【T_(i5)】【S_(i3)】【T_(i5-x)】Zrx【S_(i3)】(X=1〜4)及び【T_(i3)】Al合金を作成し、水素同位体の吸蔵実験を行なった。中性子回折,中性子非弾性散乱及びX線回折によって、結晶の構造を決定してその結果、【T_(i5)】【S_(i3)】と【T_(i5-x)】Zr【S_(i3)】(X=1〜4)合金ではそれぞれ【T_(i5)】【S_(i3)】【H_(1.5)】、【T_(i5-x)】Zr【S_(i3)】【H_(4.0)】である事がわかった。【T_(i3)】Al合金では大気圧以下の水素圧で【T_(i3)】Al【H_(3.6)】まで水素を吸蔵することが実験的に見い出された。【T_(i3)】Al【H_(1.0)】組成まで結晶は水素吸蔵前と同じ対称性をもつが、より以上の水素を吸蔵すると新たに水素化合物が析出する。
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