研究課題/領域番号 |
60550466
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属製錬・金属化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
谷口 尚司 東北大, 工学部, 助教授 (00111253)
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研究分担者 |
菊池 淳 東北大学, 工学部, 教授 (00005307)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ガス吹込み / 溶鉄 / 液-液間物質移動 / モデル実験 / 容量係数 / パワースペクトル / コンピュータシミュレーション |
研究概要 |
ガス吹込みによる溶鉄の撹拌と液-液間物質移動に関する基礎的知見を得る事を目的として、水を用いたモデル実験とその解析を行った。 1.系内の巨視的流動状態の検討:水-ベンゼン系に窒素ガスを吹込み、水の流れとベンゼン液滴の生成状態を観察した。水中には吹込みガスによって大きな循環流が生成し、ガス流量の増加とともにベンゼン液滴の生成が顕著になることが示された。 2.液-液間物質移動に関する実験的考察:ベンゼン中に溶質としてアセトフェノンを添加し、ベンゼンから水への溶質の移動速度を種々のガス流量,水高さ,ベンゼン高さおよび槽半径で測定した。測定された移動速度は液-液間容量係数kLAと諸因子との関係で実験式として整理された。この実験式によれば、高ガス流量域では低ガス流量域に比し、kLAに対するガス流量依存性が大きく、その領域でベンゼン液滴生成による物質移動の促進作用が働いていることが推察された。そこで、水中のベンゼン液滴量と平均液滴径の実測値と、低ガス流量域のkLAの実験式より、液滴生成条件下のkLAを推算してみた。その結果は、高ガス流量域のkLAと大略一致し、液滴生成の効果が定量的に確められた。 3.液の微視的流動特性の測定:熱線流速計とFFTアナライザーを組み合せた流速解析システムにより、水槽内の時間平均流速分布、乱流変動エネルギー分布を測定した。さらに乱流成分のパワースペクトルを求め、系内の乱流挙動が等方性乱流のそれと類似であることを示した。 4.流れのコンピュータシミュレーション:乱流モデルとして最も基本的なO方程式モデルによる流れのシミュレーションを行い、系内の局所ガスホールドアップとフローパタンの時間平均分布を示した。
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