研究課題/領域番号 |
60550489
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属加工
|
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
福田 正成 京工繊大, 工芸学部, 教授 (20027741)
|
研究分担者 |
高倉 章雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (40163183)
森 謙一郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (80127167)
山口 克彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (90027805)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 超塑性鍛造 / 剛塑性有限要素法 / 鍛造速度の最適制御 / 変形抵抗表示式 / ひずみ速度感受性指数 |
研究概要 |
超塑性鍛造法によれば、チタン基やニッケル基合金のようないわゆる難加工性材料の場合でも、複雑形状の精密部品を得ることができる。しかしながらこの方法では、材料内部のひずみ速度が大きくなると、その部分の超塑性が失われて破壊が生じるという欠点がある。このため実際の加工では、きわめて低速で材料を変形させねばならず、加工能率が低いことが問題である。 そこで本研究では、このような問題点を改善するために、剛塑性有限要素法(FEM)によって超塑性鍛造の変形シミュレーションを行い、材料内部の応力や変形状態、および温度分布などを定量的に検討した。また、FEMシミュレーションによってできるだけ実際に近い状態を具現するためには、その基礎となる材料の変形抵抗や、工具-材料間の摩擦特性に関するきめの細い見直しが不可欠であるとの観点から、各種ひずみ速度および温度下における材料の変形抵抗と摩擦係数の測定を行った。 まず、FEMシミュレーションに関しては、剛塑性有限要素法と熱伝導の有限要素法とを組み合わせた新しい形の計算機シミュレータを開発した。そして、比較的単純な形状をした金型による超塑性鍛造のシミュレーションを行い、材料内のひずみ・ひずみ速度・応力・温度分布,変形形状,加工荷重などを計算した。一方、材料の変形抵抗や摩擦係数の測定では、チタン合金やニッケル合金よりも入手しやすい炭素鋼・ステンレス鋼を使用し、超塑性現象を支配するひずみ速度と温度の影響を詳細に調べた。すなわち、変形中のひずみ速度を一定に保つことができる高速油圧プレスを用いて変形抵抗の測定を行い、ひずみ、ひずみ速度および温度の影響をできるだけ純粋な形で表示した変形抵抗の実験式を提案した。今後は、以上のような基礎的研究成果をもとにして、超塑性鍛造における加工速度の最適制御についてさらに検討を進めていく予定である。
|