研究課題/領域番号 |
60550495
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡田 亜紀良 北海道大学, 工学部, 助教授 (40001341)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 炭素繊維 / 複合材料 / FRM / 適合性 / アコーステイクエミッション / 周波数スペクトル / FFT / フラクトグラフィー |
研究概要 |
本研究では、炭素繊維強化アルミニウム複合材料の炭素繊維とアルミニウムマトリックスとの適合性、およびそれにより左右される機械的強さとアコースティック・エミッションとの相関性について調べた。 はじめに、種々の温度で短時間および長時間の熱処理を加え、この複合材料が使用される環境において起こるであろう機械的性質変化(あるいは適合性の変化)を与えたものについて、この研究目的のために設計製作した3点典げ試験機(AE測定用に特に機械的雑音の生じないよう工夫した)およびAE信号の測定装置により、強度およびAE信号の変化を調べた。 走査電子顕微鏡によるフラクトグラフィーから、熱処理による繊維とマトリックス間の界面反応によって生成された【AL_4】【C_3】によって、破断面が延性のそれから脆性破面へと変化する条件、および強度との関係を予め把握し、それとAE信号との対応を調べた。その結果、1)破断面観察によって検知できない程度のCF-マトリックス界面での小さな変化、すなわち適合性の変化はAE信号の周波数スペクトル分析により新たなスペクトルの出現として明確にとらえられることが分かった。2)AE信号の発生頻度と荷重の関係は、材料強度の変化と良く対応し、材料の強度劣化とともに、小さな荷重からAEが観測されるようになり、またその計数総数は減少することが明らかとなった。3)AE信号の大きさは、材料の強度および界面の状態と密接な関係がありはじめに大小種々の振幅をもったものから、界面反応の進行とともに小さなものだけが現われるようになる。 AE測定の性格から、その測定結果を材料の強度あるいは適合性と定量的に対応づけることは困難と考えられるが、定性的評価には極めて有効な手段であることが実験的に確認された。
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