研究課題/領域番号 |
60550500
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浅見 勝彦 東北大, 金属材料研究所, 助手 (20005929)
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研究分担者 |
川嶋 朝日 東北大, 金属材料研究所, 助手 (50005964)
橋本 功二 東北大, 金属材料研究所, 助教授 (70005859)
SATO TAKEAKI The Research Institute for Iron Steel and Othe Metals, Technician
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | レーザ処理 / 超急冷合金 / 非晶質化 / 非晶質合金 / 表面合金 / 非晶質表面合金 |
研究概要 |
非晶質合金の化学的性質の応用においては、従来の作製方法で得られる合金の形状が非常に薄いリボン状であることが大きな難点となっており、新たな作製方法の開発が必要とされている。本研究ではレーザー処理による非晶質合金作製に当たっての種々の問題の検討を行った。 1.融点及び比重の大きく異なる元素間の母合金を予定組成になるように作製するための方法を工夫した。例えば、Pd-Ir-Si合金を高周波炉で融解したが、均一化できず、特にSiが酸化されて失われたり、Irが沈澱したりする。これを避けるため合金化を段階的に行い、所定の組成の母合金を得た。 2.各種母合金の表面をレーザー処理することにより非晶質化を試みた。従来の方法で非晶質化しやすい合金系の場合でも、レーザー処理法では非晶質化しない場合が多い。その原因としては、個々のビードは非晶質化しても、全面を非晶質化のためのビードの重畳による再加熱、母合金の低熱電導度、強熱に伴う蒸発や酸化による組成変化などがある。 3.レーザー処理に伴う問題点として、処理後表面に多数の亀裂が生じる例が観察された。これは特に非晶質化が不完全な場合に多く発生している。これは母合金が脆いため、熱応力により割れることが主な原因となる。全面が完全に非晶質化される場合には、比較的割れが生じ難い。 4.Pd-Cu-Si系合金では容易に完全な表面非晶質化が達成でき、入射レーザビームエネルギー、ビーム走査速度の相違による非晶質化層の深さの変化を測定することが出来た。また断面において、非晶質化層から母合金層に至るまでの硬度の深さによる変化を測定した。 5.全表面が完全に非晶質化した合金について電気化学的測定を行い、単ロール法によるリボン状非晶質合金と比較したが、本質的に同等の特性を示すことを確認できた。
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