研究概要 |
セラミックスの実用性を高めるには金属との接合が必要である. 本研究は液体急冷法により得られるアモルファスな合金ろうを用いセラミックスと金属との接合法を開発し, その接合機構を調べることにある. 得られた結果を要約すると, (1)アモルファスCu-Tr合金のセラミックスに対する接合性をみるため, 1378KにおいてAl_2O_3,Si_3N_2に対するぬれ性を静滴法により調べた. 30at%Tr量で両セラミックスに対しよく拡がり接合性が高いことが判明した. これはろう合金中のTiがセラミックスと反応してTiO_2やTrN等の中間化合物を生成するためであることを解明した. (2)(1)で接合性が良好であることが明らかとなったアモルファスCu-Ti合金を用い, Al_2O_3ICuの接合を真空下, ろうを溶解することにより行った. 約1023Kまでアルヒナ強度の半分150MPaの強度を保持する. (3)金属1セラミックス接合法の基本となる合金ろうの接合性をセラミックス同士の接合で調べた. 35at%〜64at%Tiを含むCu-Ti合金ろうを用い真空下で1673Kまでのろう接温度でAl_2O_3同士, Si_3No同士を接合しうることを明らかにした. ろう中のTiがセラミックと反応しTiO_3やTiN,Ti_5Si_3等の中間生成物を形成するためである. その接合強度はAl_2O_3相手で約150MPa,Si_3N_4相手で200MPaである. (3)(1),(2)の実験で接合性の良好なアモルファスCu-Ti合金を用いセラミックスと金属の接合を行った. それらはAl_2O_3/Cu,Si_3N_4/Juper Inuar合金,Si_3N_4/Fe,Cu,50304であり, いずれも良好な接合が行えた. 特に, 熱膨張係類の小さいSupuをmarは200MPaに近い値を与えた. (4)Cu-Tiアモルファスろう以外にアモルファスNi-Ti合金ろうを開発し, SiC/Cu,SiC/SiC等の接合を試み, その接合性の良さを見い出した.
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