研究概要 |
1.イネ萎縮ウイルスゲノムを抽出精製して、更にポリアクリルアミドゲル電気泳動でセグメントの9と10を分離した。2.分離したセグメント9と10よりdscDNAを合成し、これを大腸菌のプラスミドPBR322のPst【I】部位に組込んだ。この組換体で大腸菌HB101をトランスフォームしてcDNAクローン11個を得た。3.これらクローンは、セグメンド9と10のcDNAを各々5個、3個を含んでいた。クローンの最長はセグント9と10で各々1350,1450ヌクレオチドであった。4.更にイネ萎縮ウィルスのmRNAからもcDNAを合成し、セグメント10と反応するクローン3個を選抜した。5.得られたクローンよりセグメント10番の制限酵素地図を作成した。その結果Hind【III】,BamHI,SacI,SalI,ALuI,Sau3Aの切断部位を確認した。6.得られたクローンをこれら制限酵素で切断してM13ファージでサブクローニングした。7.サブクローンを用いてセグメント10の全塩基配列を決定した。8.クローンの制限酵素切断片を用いてプライマーとし、RNAの塩基配列を直接決定した結果から、クローンは5′末端を完全に含んでいた。9.これらクローンは、今後感染細胞中のイネ萎縮ウイルス核酸の検出や+と-鎮の識別に有効なプローベとなる。
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