研究課題/領域番号 |
60560101
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
竹田 靖史 鹿大, 農学部, 助教授 (40041644)
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研究分担者 |
安部 淳一 鹿児島大学, 農学部, 助手 (80128404)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アミロース / 分岐構造 / β-アミラーゼ限界デキストリン |
研究概要 |
トウモロコシ、米、小麦、栗、クズ、ユリ、ナガイモ、タピオカ、甘藷の9種類のアミロースを高度に純化し、分子構造を定量的に調べ、分岐分子と直鎖分子の組成比、それらの分子量分布、また分岐分子の分子の大きさ、分岐の程度、内部鎖の構造に植物種で特徴のあることを明らかにした。 1。構造研究法の開発 穀類アミロースの調製法と分岐分子の構造分析法を開発した。穀類澱粉をジメチルスルフォキシドで温和な条件下で溶解し、アミロースを分別し、精製に超遠心処理を取り入れることで高純度標品が得られた。分岐分子の構造は、アミロースをβ-アミラーゼで分解し分岐分子由来のβ-限界デキストリン(β-LD)を単離し構造を分析して明らかにした。 2。アミロースの基本構造 9種類のアミロースの数平均重合度(d.p.n)と重量平均重合度は、960-3280と2410-6680で一般に穀類のものは根茎より小さい。平均鎖数は、タピオカ、甘藷が8-10と多く、他は3-5であり、いずれも分岐構造をもつことが認められた。米(5品種)と甘藷(3品種)では、品種間で基本構造に相違は認められなかった。 3。分岐分子の構造 分岐分子の鎖数は、トウモロコシの5,3が最も少くタピオカが最も多く17,1で、他はおよそ10前後であった。β-LDのd.p.n.と平均鎖長は、850-1970と63-160であり、分岐分子の大きさや内部鎖の構造に植物種で特徴のあることがわかった。 4。アミロースの直鎖分子と分岐分子 アミロースとβ-LDの鎖数から直鎖と分岐分子の数組成比を求めると、甘藷では約70%が小麦では27%が分岐分子で、他はほぼ直鎖と分岐分子は同数であることがわかった。アミロースとβ-LDのdpnの比較から、米、小麦の分岐分子は直鎖分子より平均的に大きくかたよって分布し、栗や甘藷では分子量的にほゞ同じ分布を示し、他は中間的な分布であると推測された。
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