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加熱魚肉の冷蔵中における酸敗臭の発生機構とその防止法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60560214
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関東京水産大学

研究代表者

小泉 千秋  東京水産大, 水産学部, 教授 (80017045)

研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード加熱魚肉 / 酸敗臭 / 脂質酸化 / TBA値 / heme色素 / 非heme鉄
研究概要

加熱魚肉の酸敗臭の発生要因である脂質酸化に関与する因子を明らかにする目的で、酸敗臭発生の魚種による相違を白身魚,中間色魚及び赤身魚について比較検討した。供試魚の普通肉及び血合肉を別々に挽き肉とし、100°C、30min加熱処理後約5°Cに6日間貯蔵し、貯蔵中におけるTBA値の変化を測定した。その結果、酸敗臭は次の順序で発生しやすかった。サンマ>マサバ>マイワシ>マアジ>トビウオ>ギンダラ>オヒョウ>アサバカレイ。次に水抽出したサバ肉のTBA値に及ぼす水抽出液の各画分の影響を調べた。その結果、TBA値の上昇を促進する因子は主として透析内液に含まれていることが判明した。すなわち、酸敗臭の発生には主としてheme色素が触媒として関与している可能性が示唆された。しかし、重金属イオンの可能性も否定できなかったので、両者についてさらに検討した。3回水抽出し、加熱したサバ挽き肉のTBA値が冷蔵中あまり上昇しなかったことから、これを脂質酸化触媒を含まない魚肉モデルとみなし、その脂質酸化に及ぼすMb,鉄イオン,EDTA,亜硝酸塩,アスコルビン酸塩などの影響を調べた。魚肉モデルに上記の化合物を添加し、100°C,15min加熱後約5°Cに貯蔵し、貯蔵中におけるTBA値の変化を測定した。その結果、1.metMb,Mb【O_2】は共にTBA値の上昇を促進する,2.EDTAはMbが促進するTBA値の上昇には全く影響しない,3.【Fe^(2+)】及び【Fe^(3+)】はTBA値の上昇を促進する,4.EDTAは【Fe^(2+)】及び【Fe^(3+)】が促進するTBA値の上昇を完全に抑制する,5.Mbが促進するTBA値の上昇は、亜硝酸塩とアスコルビン酸塩とによって著しく抑制される,などが判明した。そこで、サバ挽き肉について同様な試験を行った結果、加熱サバ肉の酸敗臭の発生には、heme色素に加え非heme鉄による脂質酸化促進機構も関与しているものと一応結論された。しかし、不明な点も多くなお今後の検討が必要である。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Chiaki Koizumi: Nippon Suisan Gakkaishi.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小泉千秋: 1-20 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Chiaki Koizumi: "Factors Affecting Development of Rancid Off Odor in Cooked Fish Meat during Storage at 5゜C" Nippon Suisan Gakkaishi.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Chiaki Koizumi: "Mechanism and inhibition of development of rancid off odor in cooked fish meats during storage at 5゜C" 1-20 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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