• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

赤潮鞭毛藻Chattonella属の鉄吸収機構に関する化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 60560219
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関香川大学

研究代表者

岡市 友利  香川大, 農学部, 教授 (90035965)

研究分担者 門谷 茂  香川大学, 農学部, 助手 (30136288)
越智 正  香川大学, 農学部, 助教授 (00035990)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード鉄吸収機構 / Chattonella / 瀬戸内海 / サイデロフォア / グリコカリックス / 硫酸多糖
研究概要

瀬戸内海東部で大規模赤潮を形成するChattonella属をはじめとする鞭毛藻では海水中のリンと鉄が増殖に重要な役割を果すことが示めされている。しかし、水中の溶存態鉄は5〜10μg/lで、Chattonellaが最大増殖を示す200μg/lにくらべて極めて低く、プランクトン自身に海水中の懸濁態鉄等を可溶化し吸収する機構の存在を検討する必要がある。そこで本研究では培養又は赤潮から集めた試料中におけるキレート物質の存在を明らかにし、また鉄の捕集機構を検討することにした。
1983年7月の赤潮の際に採集したC、marinaおよび培養したC、antiquaから80%アルコール可溶性成分を抽出し、XAD-2,鉄-Chelex100,Dowe×50W、Sephade×G-15によるカラムクロマトグラフィーおよび薄層クロマトグラフィーにより、キレート作用物質を分離した。C.marinaから分離されたhydroxamateを有する物質のNMRはデフェロキサミンBのNMRとよく一致し、赤潮鞭毛藻がサイデロフォアを生産していることが確認された。1986年夏の赤潮構成種3種にもサイデロフォアが見出された。これらのサイデロフォアの化学構造はまだ明らかではない。Chattonellaの膜の外側にグリコカリックスの存在が認められたので、C、antiquaから多糖の分離を行った。希アルカリ可溶性多糖を抽出し、これをさらにDEAE-セルロースイオンクロマトグラフィーで分離し、4つの成分を加えた。これらのうち、硫酸多糖と考えられる成分は、鉄1原子に対して単糖(6炭糖として)17分子の割合で鉄を含んでおり、他の糖成分にくらべて鉄が多い。重金属類の分析結果と併せて検討した結果、グリコカリックス中の硫酸多糖が、まず鉄を捕集し、これがサイデロフォアに移されて細胞内に吸収される機構が考えられた。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 門谷茂・岡市友利: "鉄およびその吸収機構赤潮の科学" 恒星社厚生閣, 11 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] MONTANI Shigeru, OKAICHI Tomotoshi,: Koseisha Koseikaku. Iron and the mechanism of absorption by red tides organisms. In Science of Red Tide ( p 1-294)., p 194-204 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi