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家禽精子のエイジングと精子の膜機能の変化

研究課題

研究課題/領域番号 60560285
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 畜産学
研究機関九州大学

研究代表者

藤原 昇  九大, 農学部, 助手 (60150512)

研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード鶏 / 七面鳥 / 精子 / 過酸化脂質 / 透過性 / 抗酸化剤 / 凍結保存 / 低温保存
研究概要

家禽の精子を体外で保存した場合にみられる、精子の活力および受精能力の著しい低下は、精子の膜の機能が大きく変化することにも起因している。本研究では、とくに精子の膜脂質の変化ならびに膜の透過性の変動に着目して、体外保存あるいは種々の精液希釈剤によって精子の膜の機能がどのように変化するのかを追究した。得られた結果の主なものは次の通りである。
(1)鶏の射出精子は好気的下条件下におかれると容易に脂質の過酸化が生ずることが観察された。また精子を適当な希釈液で希釈して保存した場合、液のpHあるいは保存温度(0,5,10℃)によって脂質の過酸化の程度に顕著な差異はみられなかった。しかし精子の過酸化脂質の産生量は雄鶏個体間にかなり差のある事が認められ、精子膜の機能が遺伝的に支配されている可能性が示唆された。この点はさらに追究して行く必要があるように思われる。
(2)精液希釈液に抗酸化剤を添加した場合、または血液保存として使用されている液(ACD)を用いて精子を保存した場合には、精子の過酸化脂質の産生が著しく抑制された。このことは、精液希釈液または保存用液の構成々分を改良することによって、精子の、主として膜の機能はある程度正常に保持されるということが推察された。
(3)鶏および七面鳥精子を体外で低温保存すると、精子の膜の透過性は増大することが観察された。しかも保存時間を長くすることによって、その傾向が強くなることも確認された。しかしこれら2種類の精子を凍結保存した場合には、膜の透過性に関して正反対の現象がみられた。鶏精子の膜の透過性は凍結によって増加したが、七面鳥精子の場合には逆に低下した。したがって、この両者の精子の膜の機能には若干相違のあることが推察された。このように家禽の種類によって精子の膜の機能に差異のあることが考えられるので、今後はさらに、他の家禽の精子についても検討して行く必要があろう。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Noboru Fujihara;Hisayoshi Nishiyama;Osamu Koga: Animal Reproduction Science. 12. 69-74 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Noboru Fujihara;Hisayoshi Nishiyama;Osamu Koga: Theriogenology. 27. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Noboru Fujihara;Roger B.Buckland: Japanese Journal of Animal Reproduction. 33. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Noboru Fujihara;Osamu Koga: Gamete Research. 14. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Noboru Fujihara, Hisayoshi Nishiyama and Osamu Koga: "Characteristics of artificially ejaculated and ductus deferens semen in the quinea-fowl" Animal Reproduction Science. 12. 69-74 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Noboru Fujihara, Hisayoshi Nishiyama and Osamu Koga: "Effect on turkey spermatozoa of a frothy fluid derived from cloaca in male turkey." Theriogenology. 27. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Noboru Fujihara and Roger B. Buckland: "Effect of different freezing rates on fertilizing ability of frozen-thawed chicken spermatozoa." Japanese Journal of Animal Reproduction. 33. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Noboru Fujihara and Osamu Koga: "Uptake of amino acid and glucose by rooster spermatozoa" Gamete Research. 14. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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