研究課題/領域番号 |
60560292
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
長沢 弘 明大, 農学部, 教授 (10076987)
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研究分担者 |
菊山 榮 早稲田大学, 教育学部, 教授 (20063638)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 成長ホルモン / プロラクチン / 乳腺発育 / 泌乳 / 乳癌 / マウス / ソマトスタチン |
研究概要 |
【I】.GHと乳腺発育 1)GHと正常乳腺の発育:C3H/He雌マウスに5ngおよび50ngのSMS(GH分泌抑制剤)を1日2回,25〜55日齢に連日投与したところ乳腺の発育は有意に抑制された。これらのマウスでは血中GHレベルは低下したが、PRLレベルおよび発情周期は全くSMS投与に影響されなかった。また、mono-sodium glutamate(MSG)4mgをO日齢のSHN雌マウスに1回投与したところ血中GHレベルのみ、1ケ月以降慢性的に低下し、それに伴なって、正常乳腺の発育も各月齢において対照群より著しく低下した。またSHNマウスにおいて、血中GHレベルと正常乳腺発育の間には、有意な単純相関が得られた。しかし、PRLレベルを一定にした偏相関は有意ではなかった。 2)GHと乳腺の前癌症状(HAN)の形成:上記のMSG投与によって、SHN雌マウスの各月齢におけるHANの形成は著しく抑制された。一方、血中GHレベルと、HAN形成度の間には有意の相関は得られなかった。 3)GHと乳癌発生:MSG投与により、正常乳腺発育,HANの形成は抑制されたにもかかわらず、同様の処置はSHN雌マウスの乳癌の発生を抑制しなかった。 【II】.GHと泌乳 C3H/He雌マウスに25日齢より50ngのSMSを1日2回連日皮下注射したところ、泌乳12日目の乳腺発育は明らかに抑制されたが、泌乳能力において対照群との間に、明かな差は認められなかった。 以上の結果、GHは確かに乳腺の発育,泌乳にとって1つの重要なホルモンであるが、その作用はしばしばPRLによってmaskされることが明らかとなった。
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