研究課題/領域番号 |
60560301
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産化学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田先 威和夫 名大, 農学部, 教授 (70023364)
|
研究分担者 |
村松 達夫 名古屋大学, 農学部, 助手 (60166303)
奥村 純市 名古屋大学, 農学部, 助教授 (10023425)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 鶏 / エネルギー効率 / 蛋白質代謝回転 / 熱発生量 |
研究概要 |
1.鶏ヒナを絶食させ屠体分析法を用いて絶食時の熱発生量を求める一方、〔【^3H】〕標識アミノ酸の大量一回投与法によって蛋白質代謝回転を測定した。その結果、蛋白質合成に要するエネルギーは基礎代謝量の約14-17%に相当すると推定された。 2.鶏ヒナの摂食時における蛋白質代謝回転は合成・分解ともに肉用種の方が卵用種よりやや低く、絶食時には両者がほぼ同じであった。これら肉用種及び卵用種ヒナの基礎代謝量に占める蛋白質合成に要するエネルギーの割合には差がみられなかった。 3.飼料蛋白質を変化させた場合、鶏ヒナの体蛋白質合成は飼料蛋白質が0%から20%まで上昇し、それ以上ではほぼ等しいか低下した。 4.飼料エネルギー含量を変化させた場合、自由摂取条件下では蛋白質代謝回転に影響はみられなかった。これはヒナが自発的に全摂取エネルギー量を調節したためである。そこでエネルギー摂取量自体を低下させたところ、自由摂取時の約90%以下でエネルギー摂取量の低下とともに蛋白質代謝回転はほぼ直線的に減少した。 5.〔【^(15)N】〕標識アミノ酸を用いて産卵鶏における体全体ならびに組織における蛋白質代謝回転測定法を確立した。同法を用い、7日間の蛋白質飢餓によって産卵鶏の蛋白質代謝回転は減少し、7日間の蛋白質再給餌によって低下した値は元のレベルに戻った。 6.産卵鶏の体全体の蛋白質合成は蛋白質飢餓の1日目にすでに減少し、7日目では蛋白質合成低下分の約半分が肝蔵及び卵管の低下分で説明された。 7.以上の如く研究成果は充分にあがっているものの、蛋白質合成のエネルギーコストについては不明な部分が多く、これらの結果の応用には研究の継続が必要となろう。
|